「悔いのないゲームをしようと思っていた。アレのアレを、なんとか達成できた」
歓喜の日本一胴上げで5度、宙に舞った阪神・岡田彰布監督は優勝インタビューでそう語ると、満面の笑みを浮かべた。
第7戦までもつれた日本シリーズを7-1と圧勝して決着をつけた阪神の日本一は1985年以来、38年ぶり2度目。ノイジーの2試合連発となる3ランで先制すると、一気に突き放してオリックスの戦意を削いだ。
深夜には恒例のビールかけが大阪市内のホテルで行われ、選手たちは「オカダ!オカダ!」と呼び捨てで監督コールを巻き起こすなど、やりたい放題の大ハシャギ。浮かれまくっていたが、もう来年への闘いは始まっている。岡田監督ら現場上層部が警戒しているのは、オフの過ごし方だという。
「タイガースの過去のスター選手には、関西の関西特有のタニマチ文化で酒やオンナをあてがわれ、堕落していった者が数多くいます。身内であるはずの関西メディアによる、激烈な接待攻勢もある。一足飛びにサクセスロードを駆け上がった村上頌樹、大竹耕太郎、森下翔太らには特に、注意喚起されているようです。年末特番には多くの選手が呼ばれているようですが、多忙なオフを過ごして体のケアができなくなることを防ぐため、出演番組数に制限を設ける動きが出ています」
38年のうっぷんが爆発し、大フィーバーに沸くタイガースだが、喜びすぎて来年から再び低迷しないよう、くれぐれも行動に気を付けてほしい。
(田中実)