プロ野球の年間表彰式「NPBアワード」が11月28日に都内で開催され、阪神・村上頌樹投手が最優秀新人賞とセ・リーグMVPに選出された。
MVPと新人王とのダブル受賞は、パ・リーグでは1980年に日本ハムの木田勇投手、90年にオリックスと合併前の近鉄の野茂英雄投手の2人が果たしているが、セ・リーグでは初の快挙。
村上は昨シーズンまで1軍での登板はわずか2試合だったが、3年目の今季は22試合の登板で10勝6敗、防御率1.75をマーク。初めて最優秀防御率のタイトルを獲得し、チームの18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に大きく貢献した。
MVPと新人王との同時受賞したことについて村上は「プロ野球では野茂さん以来、セ・リーグでは初めてなのでそこに名を刻めたことはとてもよかった」と話し、阪神・岡田彰布監督は「えらい人生かわってしもうたな、あいつもな」と感想を述べていた。
「村上の今季の年俸は推定750万円。平成以降のMVP受賞者の中では最低年俸で、これまで最も低かったのは1994年、イチロー(オリックス)の800万円、次に90年野茂英雄(近鉄)の1000万円。これで村上の年俸がどこまで上がるか、大いに気になるところです」(スポーツライター)
その辺りを、29日放送の「おはよう朝日です」(ABCテレビ)に出演した阪神OBの濱中治氏が予想。イチローが800万円から10倍の8000万円に跳ね上がったことを考慮し、
「(阪神が)日本一を取ってるんで、それ以上いってほしいと思っている。僕の予想は9000万円(12倍)。1億というのはちょっとまだ早いのかなというのがあるんで」
としている。確かに1億の大台は厳しそうだが、どのぐらい上がるのか注目したい。
(鈴木十朗)