松坂は西武時代の最高年俸が渡米直前の3億3000万円だった。そしてレッドソックス時代には、6年総額60億円と言われる超破格の契約を結んだものだ。
とはいえ、今季の年俸1億5000万円から3年12億円へと跳ね上がったのは、“メジャー帰り”というハクのためだろうか。
「今回の松坂は代理人に頼らず、みずから交渉を行いました。代理人だった、スコット・ボラス氏は13年に契約を解除している。というのも、メジャー入りの際、大型契約こそ勝ち取ったボラス氏ですが、その交渉過程におけるレッドソックスとの駆け引きで、『西武に残る選択肢もある』と吹いて、慌てた松坂が渡米して交渉の場に向かわざるをえない状況を作ったのを嫌ったからと言われます。結果的に、今回の松坂は、通常より法外とも言われるボラス氏への報酬を払う必要もなくなり、高額年俸は全て自分のものでしょう」(メジャー担当記者)
みずから交渉をすることになった松坂が、巨人の原辰徳監督の携帯電話にも直接連絡を入れていたことはアサヒ芸能でも既報のとおりだが、さらなる詳細が聞こえてきた。
巨人の球団関係者が声を潜めて明かす。
「松坂は『実は来季、日本に帰ろうと思うんですが‥‥』と切り出したそうですが、1度目の電話での会話後、原監督は『どうして素直に巨人でプレーがしたいと言わないんだ』と周囲にこぼしていたといいます。そして何度目かの電話で、原監督の口から『うちはこのぐらいしか出せない』と言って、年俸1億円を提示されたそうです。それに対して松坂は『すでにソフトバンクのほうから3億円の複数年契約をもらっています』と‥‥。巨人は手を引きました」
ただし現状の予想では、年俸1億円という評価のほうが妥当のような気もする。1年当たり4億円の年俸といえば、「沢村賞」クラスの活躍が望まれてもおかしくはないのだ。
「かつて西武でもバッテリーを組んだ細川がいかにリードするかにもかかっていますが、バックに強力打線が控えるソフトバンクではたとえ防御率4点台でも10勝以上できる可能性はありますね」(スポーツ紙デスク)
いずれにせよ、“毎年恒例の金満補強”とも揶揄されるソフトバンクのおかげで、松坂は“ウハウハ待遇”を手に入れたのだ。