滝沢秀明社長率いるTOBE所属の三宅健、北山宏光、Number_i、IMP.、大東立樹ら全アーティストが3月14日から17日まで、東京ドームのステージに立つ。
オールスターによる初コンサート「to HEROes ~TOBE 1st Super Live~」は、全4公演。旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)所属時代のファンを多く抱えているものの、5万人規模のドーム4日間連続開催は、大胆にして異例。千秋楽の17日はPrime Videoで世界配信されるため、リアルタイム視聴者数は相当数になるだろう。
そもそも滝沢氏は、戦略家で知られた。2018年末までタレント兼プロデューサー。ジャニーズJr.時代の10代で、ジャニー喜多川氏から映像や舞台の演出・構成を叩き込まれた。才覚を伸ばすと同時に、120人ほどいたJr.たちを束ねるリーダーとなり、人望や統率力はピカイチ。師事する者が多かったため、元V6の三宅、元Kis-My-Ft2の北山、元King&Princeの平野紫耀と神宮寺勇太と岸優太、IMPACTors改めIMP.が追従するのは自明の理だった。
しかし、滝沢氏のDNAを強く深く伝承しているのは、彼らではない。Snow Manだ。前身ユニットのMis Snow Manの頃から岩本照、佐久間大介、渡辺翔太、宮舘涼太、深澤辰哉、阿部亮平は滝沢氏のライブミュージカル「滝沢歌舞伎」の初演(2011年)からレギュラー出演。現在のSnow Manに改名したのは、滝沢氏の判断だった。6人は滝沢氏の共演者仲間であり、付き人でもあった。私生活を最も多くともにした旧友といえる。アイドル誌編集者が言う。
「タッキーは事務所から『デビューが絶望的』と言われたSnow Manに寄り添うことをやめませんでした。アイドル引退の翌2019年に設立されたJr.育成・マネージメント関連会社『ジャニーズアイランド』の社長に就任後、高齢化したSnow Manに関西ジャニーズJr.の向井康二、最年少のラウール、伸びしろがあった目黒蓮を加入させるウルトラCを敢行しました。同年には9人を『滝沢歌舞伎ZERO』のメインキャストにして、翌2020年に史上初の、SixTONESとの2組同時デビュー。狙いは全て爆当たりしました」
6人から9人へのメンバー増員は当時、大不評。滝沢氏のゴリ押しセールスに、批判の声は多かった。ところが今では、CDが最も売れる日本人グループとなり、事務所の稼ぎ頭でもある。
「デビュー前のSnow Manのコンサートのオープニング映像を、滝沢氏がひとりで制作・編集・加工・CGまで担当したことがあります。元相棒の今井翼との『ギラメラ』の映像を撮ったり、今井の衣装を作ったりも。あるいは滝沢プロデュースで屋良朝幸が中心のダンスユニット・舞闘冠が結成されたり、そのミュージックビデオも撮ったり。『有吉ゼミ』(日本テレビ系)でヒロミと持っていたDIY企画『八王子リホーム』をSixTONESのジェシーに譲るなど、伝承した功績を挙げればキリがない」(前出・アイドル誌編集者)
TOBEでタッキーイズムを学びたい若者は、今年さらに増えるかもしれない。
(北村ともこ)