わざわざ「本気モード」に入ったとアピールしたが、見事に空振りしてしまった。昨年日本一の阪神タイガースのことである。
オープン戦の開幕からの連敗をどうにか9で止めて、3月15日からの中日3連戦ではベンチからのサイン伝達を解禁。にもかかわらず、白星なしの完敗。11敗目となり、勝率はついに1割にも満たない8分3厘となった。球団関係者が顔を曇らせる。
「15日の中日戦でチャンスに空振り三振だった佐藤輝明が翌日の試合で懲罰欠場させられるなど、『オープン戦だから』という空気は全くありません。9連敗中、岡田彰布監督は、あくまで公式戦開幕に向けた調整優先の場だと強調していましたが、本番さながらの布陣でやった試合で、昨年セ・リーグ最下位の中日相手に2敗1分けはいくらなんでも成績が悪すぎる」
3月19日からのオープン戦残り5試合はソフトバンク、オリックスとパ・リーグ相手のため、セ・リーグ球団に一度も勝てずに開幕を迎えるという不安材料を残した。前出の球団関係者は、
「歯車が狂えばいくら岡田監督とはいえ、こんな感じに空回りしてしまう。勝負ごとで『最下位』というワードをことさら嫌う人だけに、少しでも勝たないと、泥沼にハマッてしまうのではないか」
リーグ覇者の威厳はどこにいってしまったのだろうか。