現在放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」の評判が上々だ。ヒロインのモデルとなったのは、日本初の女性弁護士で、のちに裁判所所長となった三淵嘉子。彼女の生き様を、時にコミカルに、時に凄みを伴って演じているのが伊藤沙莉なのである。
子役として9歳の頃からキャリアをスタートさせたが、積み重ねてきた苦労と経験が、説得力のある演技として開花している。
初回視聴率(世帯・関東)は16.4%で、これは前作「ブギウギ」(16.5%)、前々作「らんまん」(16.1%)と同水準。週平均視聴率はここまで16%台から15%台後半を維持している。
そんなドラマの撮影現場を盛り上げているのはやはり伊藤自身なのだと、「女性自身」が報じている。現場で出演者やスタッフと積極的にコミュニケーションを取り、同じく法曹界を目指す女子学生役のキャストとは、LINEグループを作って交流を深めているという。
その効果もあって、現場では演技の意見交換がしやすいという声が上がっており、現場の雰囲気の良さへとつながっている。さらには、伊藤の「差し入れ」が、彼女の評判を高める一因となっていた。
それは彼女の地元・千葉県の名産で、特にスタッフを驚かせたのは、伊藤が旧知のイラストレーターとコラボして作った「虎に翼」のオリジナルグッズ。Tシャツ、スウェット、トートバッグの3点で、合計で2万円は超えるグッズのカタログを、出演者とスタッフ全員に配ったというのだ。
「総勢150人以上という現場ですから、出費は300万円を超えます。主演女優のこの太っ腹な気配りが、現場のモチベーションを高めていることは間違いないでしょう」(テレビ誌記者)
5月9日放送回でついに高等試験をクリアした、伊藤演じる猪爪寅子。今後は弁護士としての成長が描かれるが、視聴者や現場の評判通り、視聴率もうなぎ登りとなっていくだろうか。
(石見剣)