この悪夢はいつまで続くのか。西武ライオンズが大低迷にハマり込んでいるのだ。
5月19日のソフトバンク戦に敗れた時点で、今季2度目の5連敗。借金はワーストを更新する14に膨らんだ。ドラフト1位のゴールデンルーキー、武内夏暉が8回まで無失点に抑えていたが、1点リードの9回無死でヒットを許したところで左太腿裏がつり、緊急降板。代わりに登板したアブレイユが柳田悠岐に同点打、近藤健介にサヨナラ打を浴びた。これで今季8度目のサヨナラ負け。やることなすことが悪い方向にいき、敵地福岡で6連敗である。
この惨状に、まだ5月にもかかわらず、球団内部では松井稼頭央監督の進退問題が取り沙汰される異常事態となっている。スポーツ紙デスクが語る。
「球団史上最速となる39試合目で自力優勝の可能性が消滅して、ファンの怒りは頂点に達しています。2年契約最終年の松井監督は今年限りで勇退するのが常道ですが、途中休養の可能性も出てきました。西武はスポンサーとオーナーの意見によって、トップダウンで監督のクビをすげ替えられる。球団内の情報によれば、その場合は平石洋介ヘッドコーチと揃って退場となります」
40試合を消化して13勝27敗、勝率わずか3割2分5厘で、ブッチぎりの最下位に沈みっぱなしだけに、
「早い段階で借金20になってしまえば、監督休養論は更に高まってくるでしょう。先発投手がこれだけ揃っていて、これほど低迷してしまうのですから、采配に問題があるでしょうね。松井監督は2軍監督から昇格していますが、例えば野手では誰を育ててきたのか。采配、育成両面で問題を追及しなければなりません」(前出・スポーツ紙デスク)
状況を一変させる「秘密兵器」でも投入しなければ、松井監督の首筋は寒くなるばかりだろう。
(渡辺優)