立憲民主党の大串博志選挙対策委員長が6月17日に都内のホテルで政治資金パーティーの開催を計画していることが、永田町で話題になっている。立憲民主党は自民党の派閥パーティー裏金事件を受けて、政治資金パーティーの開催を全面的に禁じる法案を提出しているにもかかわらず、だ。
大串氏はこのことを報じた産経新聞の取材に対し、
「(与野党議員)みなが制度として、お金のかからない政治を作っていこうというのが、今回のわれわれの提案だ。これが制度として法律が通った場合にはやらない」
と語ったが、自民党幹部は次のように吐き捨てた。
「立憲の本音が、この発言に表れている」
立憲民主党は政治資金パーティーの禁止、企業・団体献金の禁止を打ち出してはいるものの、
「自民党が反対するのを見越して、『自民党は政治改革に不熱心』とのレッテルを貼るためにあえて高いボールを投げているだけで、実際には存続を期待している」(前出・自民党幹部)
大串氏は思わず「本音」を漏らしてしまった、というわけだ。
立憲民主党内で珍しく本音をストレートに語っているのは小沢一郎衆院議員で、5月21日午後、記者団に対し、こう語っている。
「規制強化ばかりでは自縄自縛になり、どうしようもなくなる。政治資金パーティーもダメ、企業・団体献金もダメと何でもダメにすると、お金については潜りに潜って裏の話になってしまう」
なにかと指導力が問われている立憲民主党の泉健太代表はさて、どう裁くのか。
(田中紘二/政治ジャーナリスト)