King&Princeの永瀬廉が、耳のケガのため芸能活動を一時休業することが明らかになった。永瀬は昨年から8キロの激ヤセ、舞台上で大量の汗が流れるなど、体調不良が指摘されていた。
休業の原因となった耳のケガについて、本人は「あんま覚えていない」とコメント。どうやらSTARTO ENTERTAINMENT社が発表しているような「2週間ほどの療法」で済む病状ではなさそうなのだ。
元ジャニーズ事務所の所属タレントが耳の不調を訴えたのは、これが初めてではない。2017年にKinKi Kidsの堂本剛が、ストレスが原因とみられる突発性難聴を発症。今年2月のエンタメ誌インタビューで、「主治医から(聴力は)戻らないと言われた」と激白している。
Hey!Say!JUMPの八乙女光も2021年12月に突発性難聴を発症、無期限の活動停止に入っていた(2022年11月に芸能活動に復帰)。永瀬にも現在、突発性難聴やメニエール病など、耳の病気に伴う「めまい」や「聞こえづらさ」「耳鳴り」の症状があるそうで、King&Princeの分裂騒動後、ストレスから突発性難聴になったのではないかと、ファンの間で心配する声が上がっていた。
そこで問題となるのが、旧ジャニーズ事務所所属タレントのマネージメント業務を行うSTARTO ENTERTAINMENT社の労使問題だ。
2023年5月に平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太がKing&Princeを脱退。2人体制になった後に相棒の高橋海人に熱愛報道が出て、永瀬の心労がピークに達していたことは、ファンでなくても想像がつく。
熱愛報道後、Instagramが炎上した高橋を代弁するように、SNSは使わないと公言していた永瀬が公式Instagramを立ち上げていた。めまいや耳鳴りを抱える永瀬にとって、顔を下に向けてスマートフォンやタブレットの操作をする体勢を取り続けるのはキツい。人知れず身体的負担と苦痛を強いられていたことだろう。
King&Princeの分裂は、2021年に脱退した岩橋玄樹を含めた、メンバー6人のせいではない。グループの方向性をまとめられなかった旧ジャニーズ事務所の、同族経営企業ならではのパワハラ体質とマネージメント能力の欠如が遠因だ。
さらに旧ジャニーズ事務所所属タレントは昨年、性加害問題の渦中にいた。本人あるいはレッスン仲間、メンバーがジャニー喜多川氏による性被害に遭っているやもしれず、自身の芸能活動の先行きが見えない過酷な環境に置かれていた。
まして元マネージャーが性加害者だったとBBCに報道された東山紀之はなおも、旧ジャニーズ事務所の系列会社SMILE-UP社のトップに君臨したまま。性被害者や近しい人たちにとっては、自分の生活圏、仕事場に性犯罪者を想起させる人物がいるというのは、最悪の環境だ。幼少期に受けた性被害のフラッシュバックやPTSD(心的外傷後ストレス障害)を起こしかねない。性犯罪の被害者だけでなく、家族や友人、性被害を見聞きした人でも強い精神的ショックを受け、PTSDを発症することがある。
性犯罪者に近しい人間が幹部を務めるなんて、ありえないこと。会社名、組織は変わっても、所属タレントを潰す旧ジャニーズ事務所の悪しき体質に、変わりはないのだろう。
(那須優子)