今ではAGA治療で薄毛が改善したナインティナインの岡村隆史だが、かつては増毛パウダーのお世話になっていた。
「映画の時もそうやったけど、お粉振られてたから。最初は柴咲コウさん主演の『少林少女』やったね。ファーストお粉やったね。俺が仁王立ちして、クレーンが上がんねんけど、その時にヘアメイクさんが『ちょっと振りまーす』って。小瓶の中に砂鉄みたいなのがいっぱい入ってて。『みんなやるんですよ』って。みんな見てたけど、俺だけやがな」
本人はそう振り返るのだった。
「2回目は高倉健さん主演の『あなたへ』やん。六甲おろし歌うだけの役で。『ちょっと入りまーす』って振られて。メイクさんの荷物が一個増えるやん。フタが開いてたらカバンが粉だらけになるやん。映画界にも迷惑かかるから。俺は映画に出ていこうって思ってるから。だから治療に行ってる」
これが積極的にAGA治療を始めた理由だった。
そもそも岡村はハゲることには覚悟があり「ハゲたらハゲたで、それがカッコイイんじゃねぇか」と言い放ち、ブルース・ウィリスや竹中直人のように堂々としていたいと、胸中を語っていたものだった。
自分の周りにいる薄くなったスタッフに対しても「帽子を取れ!」「ハゲるの気にするな!」などと叱咤していたのだが…。
(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発を目指して奮闘中。