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世界タイトル獲得翌日に王座返上宣言のボクシング新王者に具志堅用高が猛然と苦言【2024年5月BEST】

 なんとももったいない、いや、ベルトの意味を軽んじる言い分にうつったのかもしれない。なにしろせっかく世界王者になったのに、防衛戦をやらずに王座を返上すると漏らしたものだから、日本で最も防衛を重ねたボクシング界の重鎮が顔をしかめるのも無理はなかった。(2024年5月7日配信)

 世界王者のベルトを巻いた翌日に、王座返上と転級宣言。驚きの発言をしたボクシング新チャンピオンは、西田凌佑だ。5月4日にIBF世界バンタム級王座に挑戦すると、エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を3ー0の判定で撃破。ところが一夜明けた会見で、減量苦を理由に、防衛戦を行わず階級を上げる考えを表明したのだった。

 これに噛み付いたのが、元WBA世界ライトフライ級チャンピオンの具志堅用高氏である。自身のYouTubeチャンネル〈具志堅用高のネクストチャレンジ〉で、次のように苦言を呈した。

「階級を上げる前に、トーナメントやればいいかなって感じするんですよね。なんでそういうこと言っちゃうのかな。せっかくチャンピオンになったんだから」

 5月6日にも世界タイトルマッチが行われ、「モンスター」井上尚弥の弟でWBA世界バンタム級王者の井上拓真が、3-0の判定勝利で初防衛。WBO世界バンタム級タイトルマッチは元K-I王者の挑戦者、武居由樹がジェーソン・モロニー(オーストラリア)を3-0の判定で破り、新王者(100人目の日本人世界王者)になった。WBC世界バンタム級王者には「ネクストモンスター」の呼び声が高い中谷潤人がおり、世界バンタム級4団体のベルトを日本人が分け合う形になっている。

「ボクシングファンはトーナメント企画したら、絶対に見ますね」

 と期待を寄せる具志堅氏だが、西田のベルト返上以外にも、課題はある。井上拓真と武居は、ともに大橋ジム所属。トーナメントを勝ち上がれば、同門対決もありうる。大橋秀行会長がそれを承諾するかどうか。

 井上尚弥と同じく、バンタム級で世界4団体のベルトを巻く日本人選手は、はたして現れるのか。

(所ひで/ユーチューブライター)

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