懲りないというのか、どっちもどっちというのか…。巨人・二岡智宏内野手とタレントの山本モナの不倫騒動が発覚したのは、2008年夏のことだ。山本はその2年前、妻子ある民主党議員との「路チュー写真」で「NEWS23」(TBS系)を出演5日目にして降板。その後、ビートたけし率いる「オフィス北野」に所属した。
スイカのかぶりもので「お笑いウルトラクイズ」で復帰し、騒動から1年9カ月後、ようやく情報番組「サキヨミ」(フジテレビ系)で安藤優子、滝川クリステルの「後任」としてキャスター復帰を果たすことになる。
ところが初日の生放送後、祝杯をあげたい気分になったのか、女性スタッフとともに、新宿2丁目にある飲食店へ。店では既にオリエンタルラジオの藤森慎吾ら若手芸人が盛り上がる中、現れたのが巨人軍随一のモテ男、二岡だったのだ。スポーツ紙デスクの話。
「当日の模様を詳細に報じた『女性セブン』によれば、2人は朝4時半過ぎまで店で盛り上がった後、タクシーで五反田のホテル街へと移動。車を降りると『お泊まり9800円』の部屋へと消えたのだとか。二岡には2005年に結婚した妻との間に生まれたばかりの長男がおり、山本もようやく謹慎が明け、念願だった情報番組への復帰を果たしたタイミングですからね。この不倫報道には芸能界だけでなく、野球界にも大きな衝撃が走りました」
山本は「サキヨミ」出演を自粛。二岡は「厳重注意」となったものの、丸坊主姿で臨んだ7月13日のヤクルト2軍戦では、ホテル不倫をネタにしたヤジが観客席から飛ぶ。
「お~い、二岡~、どうせなら下の毛も坊主にしてこいや~」
「モナ岡~。五反田の9800円ラブホ、俺にも紹介してくれ~」
そして2日後には1軍登録が取り消されることなった。その後、日本ハムにトレードされたことは、プロ野球ファンなら周知の通りだ。前出のスポーツ紙デスクが振り返る。
「二岡にとっては、火遊びがバレたこともさることながら、山本が報道各社に送った『二岡さんに何度もホテルで飲み直そうといわれ、お断りしましたが、路上で揉めるのも目立つと思いやむなく入りました』というFAXで、騒動の責任を全て負わされたことが相当、ショックだったようです。ただ、悲しいかな、酒に酔っていて詳細をきちんと憶えていないこともあり、結局どちらが誘ったのか、真相は薮の中となってしまいました」
さらには、巨人の滝鼻卓雄オーナーらと読売新聞販売店の会合に出席していた渡辺恒雄氏(読売新聞主筆)がこの問題に触れ、
「君らだってやってんだろ。同じようなもんじゃねえか」
と報道陣に対して吐き捨てたことで、この「大問題発言」が新たな波紋を広げることに。
当時、ソフトバンク監督だった王貞治氏が、日本ハム戦のため札幌遠征へと移動中、羽田空港で二岡の不倫報道を伝える新聞を眺めながら、同行した記者に、
「(プロ野球選手が)9800円のところに行くのは、いかんわな」
と苦言を呈したという。芸能界、スポーツ界を巻き込む大騒動だったのである。
(山川敦司)