タイムアップを目前にして、「青春18きっぷ」の夏季用が発売されそうにない「新たな証拠」が出てきた。
「青春18きっぷ」は毎年、早い時期に「春用」「夏用」「冬用」の詳細が発表されてきたが、今年は春用のみ。夏用の販売開始日である7月1日まで1カ月を切っても発表はなく、利用開始となる7月20日の1カ月前が迫っても、詳細は明らかにされていない。このままフェードアウトして、こっそりと消えてしまう可能性が指摘されているのだ。
そこに持ち上がったのが「販売中止の証拠」とされるものだ。鉄道ライターの指摘を聞こう。
「6月20日発売の『JTB時刻表』(JTBパブリッシング)は『青春18きっぷ』の活用ガイドを特集し、表紙に『列車に乗って旅しよう!青春18きっぷ活用ガイド』と表記していました。ところが発売直前になって、JTBパブリッシングの書籍紹介ページから削除されてしまったのです。Amazonでは販売されているものの、表紙の画像はない。『ただいま準備中です』となっています。『青春18きっぷ』が発売されるものとして進めてきたのに、発売されなくなったとして、慌てて対処したのではないかと考えられます」
さらに6月17日にJR西日本が、お得なフリーきっぷ「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の発売を発表したことが、「青春18きっぷ」販売中止説の流布に拍車をかけた。これはJR西日本と智頭急行線の普通列車と新幹線、特急列車の普通車自由席が、7月20日から9月13日までの3日間、乗り放題になるものだ。利用期間が「青春18きっぷ」とほぼ同じ(「青春18きっぷ」は7月20日から9月10日)であることから、代わりとして発売されたのではないか、と勘ぐる鉄道ファンもいる。
さて、どうなるのか。JRグループの発表を待つしかない。
(海野久泰)