24歳の差を感じさせぬ、芸能界きってのおしどり夫婦と言われてきた高橋ジョージと三船美佳夫妻に別居が伝えられ、三船が記者会見で離婚の意志を表明したのは、2015年1月だった。当初、高橋は「夫婦喧嘩の延長」と捉えていたようで、その後の会見でも「関係は修復できる」と胸を張っていた。
ところが同年3月に行われた離婚裁判の第1回口頭弁論で、三船側が離婚申し立て理由を「高橋のモラハラ」と主張。高橋側は否定するも、「モラハラ」が流行語になる騒ぎに発展したのである。
それからちょうど1年を経た2016年元日。「スポーツニッポン」が1面でブチ上げたのが、三船と神田正輝の熱愛記事だった。2人は毎週土曜日に生放送されている「朝だ!生です旅サラダ」(テレビ朝日系)で共演。その年齢差は32歳である。
記事によれば、番組前日の金曜日に大阪入りする神田が、在阪の三船と高級ホテルなどで逢瀬を重ねているというのだが、テレビ朝日関係者は当時、筆者の取材にこう答えている。
「神田さんの大阪での定宿は、リーガロイヤルホテル。ただ『スポニチ』によれば、2人は別のホテルを使い、密会していたというんですからね。神田さんは見ての通り穏やかな性格で、男性女性問わず、細やかな気遣いができる、まさに大人の男。三船さんは自他ともに認める年上好きといわれますが、とはいえ神田さんは、夫の高橋さんより7歳も年上で。おそらくこの記事でいちばん驚いたのは、高橋さんかもしれませんね」
「スポニチ」は神田が大阪入りする金曜日以降、徹底した張り込みを決行。裏付けを取り、元日にぶつけてきたようだ。
1月9日の「旅サラダ」収録後、報道陣の前に現れた神田は、この件について言及した。
「(三船から)相談を受けたこともないし、(2人きりで)会ったこともない。取材を受けたこともない。笑えないよ。責任が取れないし、こんな事実のないことを書かれて怒っている」
珍しく怒りを押し殺した表情で、記事にある交際を全否定。三船も、
「『え、何これ』と正直、びっくりしている。全くありえない話なので、笑ってしまう。理不尽だし、よくここまでウソ八百を作り上げたもの」
記事は全て捏造とばかりに、同じく完全否定したのである。
当然のことだが、訴訟を起こした原告側に交際相手が発覚となれば、裁判官の心証に影響を及ぼし、慰謝料や親権をめぐって原告側が不利になることはままある。2人の否定会見にはそんな内情があるのでは、との憶測が流れたが、記者会見から3カ月後の3月に急転直下、三船側が訴えを取り下げ、協議離婚が成立することに。
そして3月31日、都内で記者会見に開いた三船は、
「すごく驚いております。円満離婚、それから娘の親権、その両方とも勝利することができたので、ありがたいと思ってます」
そう言うと涙をぬぐったのだが、はたして神田とのホテル密会騒動とは何だったのか。
そんな彼女が3歳上の男性との電撃再婚を発表したのは騒動から3年後、2019年4月のことだったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。