社会

ぜひ、次は大隈先生を!新紙幣登場で勃発した「早慶ライバル争い」の未来予想図とは

 いよいよ新紙幣がお目見えした。

 7月3日、日本銀行は20年振りとなる新しい紙幣を発行。新たな偽造防止技術が施された紙幣は、1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札は北里柴三郎が肖像に描かれている。

 いち早く新紙幣を手にした人からは「うれしい。感無量です」といった声が上がる一方で、市中では新紙幣が使える両替機などが普及しているとはいえないことから、「まだ使えない店が多い」と、戸惑いの声が多く聞こえる。経済ジャーナリストによると、

「新紙幣に対応した券売機が導入された飲食店は、まだ5割程度のようです。新紙幣を使えるように券売機のシステム更新の依頼が業者に殺到しているため、すぐには交換できない店舗が多いようです。ところが、古いタイプの券売機ではそもそも新札対応が不可能で、券売機そのものを交換する必要がありますから、今後混乱を極めるでしょう」

 新しい券売機の導入には、費用が数十万円から100万円程度かかるという。そこで、新札対応を諦めて、完全キャッシュレス導入を検討する店舗が少なくないようだ。さらに問題は、

「新札に関する詐欺が早くも報道されています。注意していただきたい」(前出・経済ジャーナリスト)

 ところで、紙幣切り替えへの思いが、意外な場所から聞こえている。

 前回紙幣が切り替わったのは、今から20年前の2004年11月だった。その前の切り替えが1984年で、04年まで40年間にわたり1万円札に肖像画を使われてきたのが福澤諭吉だ。福澤のゆかりの地である慶應義塾大学の関係者からは、また新たに肖像画が替わったことで「福澤先生が徐々に忘れられていく」と、残念がる声があるという。

 一方で、過去に肖像画を紙幣に使われたことのない大隈重信ゆかりの早稲田大学関係者からは、「次こそは大隈先生を1万円札に」という、早くも20年後に期待する声が聞こえてくる。お札に関しても、早慶は永遠のライバルということか。

 とはいえ、前出の経済ジャーナリストはこの話題に苦笑いだ。

「新紙幣はこれが最後になるかもしれませんよ。お店の券売機断念の話からわかるように、今回の新紙幣登場はキャッシュレス化の動きを加速する可能性があります。20年後には、現在の欧州のように誰も現金を使わなくなっている可能性が高い。中国ではデジタル人民元が始まっていますが、日本も遅かれ早かれデジタル日本円の時代が来るでしょう」

 新紙幣登場のお祭り騒ぎは日本の歴史上、最後になるかもしれないということだ。

(石見剣)

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
大谷翔平「3度目のメジャーMVP」でもかなわない「凱旋帰国」の高すぎるハードルと「出禁」問題
2
大谷翔平「MVP受賞映像」で「真美子夫人の妊娠説」が噴出したワケ
3
なんだこりゃ!岡田将生の電撃結婚を「完全スルー」した「めざましテレビ」の担当は元カノ鈴木唯アナ
4
東京ドームで観客半分の「プレミア12」にサッカーファンが「シラケる」挑発バトル
5
マイルCS大的中の馬券師が断言!ジャパンカップ「勝つのはドウデュース以外の日本馬」「買える外国馬は1頭だけ」