東南アジアのタイを中心としたナイトライフ系YouTuberに、動揺が広がっている。コトの発端は、タイの大手メディアが7月10日に公開した記事だった。現在は削除されているが、タイで外国人に人気のビーチリゾートであるパタヤを「罪の街(SIN CITY)」と呼んで売春婦の楽園と評し、立ちんぼなどの料金を詳細に伝えていた。
これを受けて、7月11日にはパタヤ市議会で臨時会議が開かれ、緊急議論が行われた。同日夜にはパタヤの歓楽街であるウォーキングストリートで、市民らによる大規模な抗議集会が開催された。
パタヤに関しては日本人のYouTuberもよくナイトライフを取り上げており、今回の一件に戦々恐々としているという。タイ在住ジャーナリストが語る。
「タイは性サービス産業が盛んというイメージを持つ日本人が多いかもしれませんが、売春は法律で原則的に禁じられています。しかし、日本人のナイトライフ系YouTuberの中には、タイの性サービス店や立ちんぼを相手に交渉したり、売春の様子を撮影して公開しているケースが少なくありません。今回の件の影響しだいでは、そうしたアカウントがBANされる可能性は十分にあるでしょう。実際に過去の違法行為が大炎上したこともありますし」
6月6日には、日本人男性が2019年に公開した動画が、タイで波紋を広げている。「ほとんどのことはカネでなんとかなる国 悪徳警官に捕まった時の対処法」と題されたその動画では、日本人男性が交通違反で注意された際に、タイの警察官に「500バーツでいいか?」と賄賂のようなものを渡す様子が映し出されていた。
日本人の旅行先として人気のあるタイだが、軽々しく行動していることが違法となる場合がある。知らないうちに犯罪に加担したり、違法行為を行ってしまうわけで、「知らなかった」では済まされない。今後、タイのナイトライフ系YouTuberに対する取り締まりは、さらに厳しくなる可能性がある。