日本時間の7月22日、ドジャースタジアムのレッドソックス戦でライトスタンドの客席を超える特大30号を放った大谷翔平。現在、ナ・リーグのキング独走中で昨年のア・リーグ続いて両リーグでのタイトル獲得へ期待が膨らむ一方だ。
その大谷が2025年に凱旋することが発表されて、野球ファンが沸いている。来たる3月18日と19日、MLBナ・リーグの開幕戦となる「ドジャース×カブス」の東京ドーム開催が決定したのだ。ドジャースのユニフォームを着た大谷の雄姿が見られることで「芸能人枠とか絶対にやめてほしい」と、早くも激しいチケット争奪戦をけん制する声が聞こえている。
しかし一方で、熱心な野球ファンは嬉しさ半分、ガッカリ半分といった反応だという。なぜか。野球ライターがその理由を説明する。
「また、東京ドームか…という声ですね。首都圏以外に住んでいる人には観戦ハードルがとても高いですし、他のスポーツと違い、野球の場合は日本中に素晴らしいスタジアムが数多くあります。MLBを東京ドーム以外でやってほしいという声はここ数年根強いのですが、特に今回の場合は『大谷のホームランを絶対に見たいなら、場所が違うのではないか』と意見する人が多かった」
その、大谷の本塁打が「絶対に見られるスタジアム」として挙げられたのが、北海道日本ハムファイターズの本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」(以下=エスコンF)だ。
これには2つの理由があるという。1つは大谷が日本ハム出身ということで、メジャー移籍以前から応援してきたファンが圧倒的に多いという、ちょっとエモな理由だ。だが今回は、もう1つの理由が圧倒的に「エスコンでやるべき」と賛同を得ているという。
「一目瞭然、エスコンFはメジャー仕様のスタジアムです。なぜなら、設計を担当したのがHKSという米国の設計事務所で、MLBのテキサス・レンジャーズの本拠地『グローブライフ・フィールド』(以下=GLF)を手掛けた会社なのです。YouTubeに比較動画があるように、非常によく似てますね。そして、GLFは先日のMLBオールスター戦で大谷が先制3ランを叩き込んだスタジアムといえば、思い出す方は多いでしょう。それだけでなく、エンゼルス時代に本拠地だったエンゼル・スタジアムの次に本塁打を放った、大谷がカモにしていた場所なんです」(前出・野球ライター)
オールスター戦で場内をどよめかせた3ランは確かに見事だったが、実は昨年の6月、大谷はGLFでのレンジャーズ4連戦で4本の本塁打を放っている。とにかく、大谷にとっては〝打球が飛ぶ〟スタジアムなのだ。
超一流のスラッガーでも、やはりスタジアムの得意・不得意はある。ならば、GLFとそっくりのエスコンFで、大谷の一発を「確実に見たい」という意見が出るのは当然だろう。
「もちろん開幕戦とはいえ、すべてのチームに先立っての特別興行ですから、場所は移動しやすい東京で、雨天決行できるドームということはファンは理解しています。それに、3月半ばはまだ気温が低いですからね。それでもエスコンFなら北海道への凱旋という意味に加え、大谷が得意とするメジャー仕様のスタジアムで特大の一発が見られる期待感がさらに高まります。見慣れた東京ドームでの開催より、エスコンFでダイヤモンドを一周する雄姿こそが、ファンが最も見たい〝大谷翔平〟ではないでしょうか」(北海道メディア関係者)
日程が発表された2025年は難しくても、大谷がMLBの一線で活躍している間に、なんとか実現してほしいものだ。
(飯野さつき)