─永島さん流の舟券術を教えてください。
「まず基本となる考え方なんですが、買うのは3連単であっても、自分としては2連単を当てるつもりで予想しています」
─なぜ、その考え方にたどりついたんですか?
「僕がコマ劇の楽屋で先輩方から教わっていた時代は、まだ3連単が存在していなかったから(笑)。2連単までしかなかったんですよ。もちろん、絞って買うこともありますが、3着は正直、全艇に流せばいいと思っています。それもあって、3着までをビシッと予想する人より、買い目もちょっと多くなりがちで、絞って当てたい人たちから『買い目が多い』ってツッコまれちゃうんですよね。でも、特に穴に関しては、絶対に多めに買っておいた方がいいと思ってます」
─買い目が増えると、トリガミ(マイナス収支)になる可能性も高くなります。
「まあ、これだけ長く予想会や配信番組をやらせてもらっているので、出場選手のもろもろのデータを考慮して、あらかじめオッズを想像できるようにはなりました。多少ズレることもありますけど、大きくは外さないです。それである程度点数が増えても、トリガミにならないように資金配分しながらやってます」
─それはもう特殊能力ですね(笑)。では実際の予想で一番重視するのは?
「どの選手が攻めるか、ということですね。モーターの調子や得点率の状況といった情報を総合してそれを考えます。その上で、3コースの選手が攻める選手なのかどうなのか。『行かなそうやから、1コースの逃げが決まるな』みたいな感じです。個人的には3コースはその後の展開を予想する上で、一番大事な要素だと思っています」
─そうすると、個々の選手の性格や特徴を知ることも、とても重要になってきますね。
「そのとおりです。結局、舟券が上達するために何が一番大事かを考えたら、選手を好きになることだと思うんですよ。僕自身、選手への興味がボートレース全体への愛情に直結しています。レーサーは現在約1600人いますけど、それぞれに戦法があって『この人は3コースからだとまくってくるな』とわかっているだけで、だいぶ違ってきますから。
あとはやはり、もっとたくさんの人にレース場へ来ていただきたいな、と。迫力あるレースを生観戦すれば、きっともっとボートレースが好きになるし、その結果、舟券も上達すると思いますよ!」