パワハラにおねだりと、職員の「告発」が続々と出てきて、これだけ袋叩きにあっても、兵庫県の斎藤元彦知事はいっこうに辞める気配を見せない。ならば県議会による不信任決議案の可決、あるいは県民によるリコールしかないのか。
自治体の首長、すなわち斎藤知事をリコールするためには、有権者3分の1以上の署名が集まれば、解職の是非を問う住民投票を60日以内に行うことができる。この住民投票で過半数を得た場合にリコールは成立。ただし、失職した斎藤知事は、出直し選挙に再出馬が可能となる。
元衆議院議員でタレントの宮崎謙介氏に、この件についての見解を聞くと、厳しい答えが返ってきた。
「彼の会見を見ていると、あたかも自分は被害者であるかのような印象を受けました。部下が人命を落としている極めて深刻な事態にもかかわらず、妙にひょうひょうとしているし、他人事のように話している姿が理解できません。涙のひとつも浮かべるなら人間味を感じますが、あまりにも冷酷な感じがします。辞職するかどうかは最終的には本人の判断なのですが、(職務継続を)止めるための材料は十分なほど揃っていると思います」
自らの言動で職員が命を絶ってもいっさい動じず、「懲戒処分は適正だった」と言い切る鋼のメンタル。そんなズレた精神を持つ男に、県民は何を望んでいるのか。
(小津うゆ)