9月22日の中山競馬は、産経賞オールカマーがメインとして行われる。天皇賞・秋の前哨戦の1つで、勝ち馬に優先出走権が与えられるのだが、そもそもこのレースは、1980年までハンデ戦(芝2000メートル)で行われていて、よく荒れる重賞として知られていた。
しかし、盾の前哨戦としてこの舞台で争われるようになってからは顔ぶれもよくなり、順当な決着をみることが多くなった。
それでも02年に馬単が導入されて以降、これまでの22年間、その馬単による万馬券は4回(馬連1回)あり、1、2番人気馬によるワンツー決着は皆無。まずは中穴傾向のGⅡ戦と言っていいだろう。
年齢的にはやはり、4、5歳馬がよく連対を果たしている。過去22年間で4歳馬が8勝(2着7回)、5歳馬は7勝(2着10回)と、他の年代を寄せつけないでいる。また、過去5年で3勝(うち2回がワンツー)を挙げているように、ここ何年かは牝馬の善戦も目立っており、そのあたりも見逃せないポイントだ。
まずは顔ぶれを見てみよう。超一流と呼べる馬はいないが、これから伸してきそうな成長株を含めて、なかなかの役者がそろった。
札幌記念(3着)を使われて上昇気配にあるステラヴェローチェ、善戦を続けているサヴォーナ、牝馬のサリエラ、2戦2勝と中山を得意とするリカンカブール、前走のエプソムCを完勝したレーベンスティール、さらに1年半ぶりの実戦になるが、目下4連勝中のミクソロジーなど、馬券的にも面白そうだ。
そんな中、当方が期待を寄せたいのは、ニシノレヴナントである。4カ月半ぶりの実戦になるが、短期放牧でリフレッシュ。ここを目標にしっかりと教が積まれている。
「一時の疲れはすっかり取れて、思いどおりにいい雰囲気にある。まだまだ上に行くことを見込んでいい馬。これからが楽しみ」
こう上原博調教師が期待するとおり、この中間の稽古内容は実にいい感じだ。
本来は叩き良化型だが、調教の開始時期も早く、いきなりやれるだけの出走態勢は整っている。
オープンに上がってからはダイヤモンドS7着、メトロポリタンS6着と壁を感じさせる内容だが、あの頃は使い詰めで、やや調子を落としていたことも確か。なので、改めて注目したわけだ。
曾祖母は桜花賞馬ニシノフラワーという血筋で、母の父はブリーダーズカップを連覇し、英国最高峰のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSなどGⅠを4勝しているコンデュイット。こうした血統的背景からも2000メートル以上の距離は望むところで、軽く見るわけには断じていかない。
中山も3戦2勝と得意にしており、まだ成長の余地が十分な4歳馬。強敵相手でも好勝負可能とみて、晴雨にかかわらず、大きく狙ってみたい。
一方、菊花賞トライアル(3着馬までに優先出走権)の神戸新聞杯も、なかなかの粒ぞろい。今後、長丁場で活躍しそうな馬が多く、目移りするが、最も期待を寄せてみたいのは、ヤマニンステラータだ。
前走の揖斐川特別(1勝クラス)は、強いの一語だった。先行馬ペースの中、最後方に近い位置から最速の上がり脚で差し切ってみせたもの。その内容が鮮烈だったため、即座に松永幹調教師に連絡を入れると、「はい、(次走は神戸)新聞杯です」と返ってきたぐらい、陣営が期待を寄せる素質馬。血統的背景から典型的なステイヤーで、前走と同じ舞台での競馬。ここでも十分通用していい。