判定が必要となるスポーツには「誤審問題」が常について回る。今夏のパリ五輪はまさにそうだった。
そして柔道史上初となる3連覇(アトランタ五輪、シドニー五輪、アテネ五輪)を成し遂げた野村忠宏氏にも、決勝で「誤審」があった。これを振り返ったのは、元雨上がり決死隊・宮迫博之。YouTubeチャンネル〈宮迫ですッ!【宮迫博之】〉で振り返ったコトの発端は、五輪3連覇直後の野村氏を祝おうと企画されたスポーツバラエティー番組「炎の体育会TV」(TBS系)にあった。
野村氏の戦いぶりを映像でおさらいすると、シドニー五輪で100キロ超級の決勝に進むも「世紀の誤審」で敗れた篠原信一氏がボソリ。
「厳密に言うとこれ、一本じゃないですけど」
「(野村氏を)褒めようっていう回やから、あんた黙ってて」と取りなしたと宮迫は言うが、YouTubeチャンネルに出演した全日本男子代表チームの鈴木桂治監督の見解は篠原氏と同様だ。詳しく解説してもらうと、
「僕も野村先輩の全部見てるんですけど、1回目(アトランタ五輪)も2回目(シドニー五輪)も、決勝戦で一本ではないですね。(結果は)一本勝ちなんですけど、今の僕らが見ても一本はない。ラッキーですよね。相手側からしたら、誤審って言われますよね」
アトランタ五輪での決勝の相手はジォビナッツォ(イタリア)。4分33秒、野村氏が両膝をついての背負い投げは、ジォビナッツォが横から倒れたように見える。シドニー五輪の決勝では鄭富競(韓国)を投げるも、クルッと一回転しているようだった。
とはいえ、野村氏の技のキレと豪快さは言うに及ばず。いずれも野村氏は派手なガッツポーズで勝利を誇示したのだった。
ちなみに、アテネの決勝はヘルギアニ(グルジア)に優勢のまま、寝技でタイムアップ。文句のつけようがない勝利で、偉業を成し遂げている。
(所ひで/ユーチューブライター)