9月19日に満を持して解禁されたのが、お笑い芸人のゆりやんレトリィバァが女子プロレスラー・ダンプ松本に扮したNetflixのドラマシリーズ「極悪女王」だ。全5話からなる物語の配信がスタートしたのだ。
極貧の辛い少女時代を過ごした松本香は女子プロレスに憧れ、全日本女子プロレスに入門。同期生の長与千種、北村智子(ライオネス飛鳥)らと切磋琢磨しながら、女子プロレス界のトップを目指して奮闘する物語だ。
全話を観賞したプロレス記者が興奮の面持ちで解説する。
「ダンプや長与(唐田えりか)、飛鳥(剛力彩芽)らの再現度がもの凄い。ワザや表情、セリフはもちろん、その佇まいがリアルで引き込まれます。そして人物だけでなく、70年代から80年代にかけてのプロレス興行が持っていた独特の妖しさが忠実に描かれている。あの頃の女子プロレスの持っていた華やかさと儚さが思い起こされて、それだけで思わず涙が出てしまいました」
案の定、ダンプが持つ狂気スレスレのオーラを演じきったゆりやんには、視聴者から称賛の声が続々。エンタメ誌ライターが共鳴する。
「ゆりやんは体重の増減や途中のケガがあり、相当苦労も多かった。しかし、別の作品で彼女の演技を見てみたいという声がとても多いですね。確かに同感です」
また、同時にダンプのライバルであるクラッシュギャルズを演じた2人の女優が注目されているが、特に長与に扮した唐田の演技には「目を見張るものがあった」と、前出のエンタメ誌ライターが語る。
「唐田は東出昌大との不倫騒動で芸能活動を休止していました。活動再開後の映画作品は昨年あたりからようやく公開されつつありますが、個人的には〝動く〟唐田の演技を見たのは騒動以降で初めて。スキャンダル以前は清純派女優だった唐田が、ここまで体を張った凄みのある演技をするとは…。いろいろ吹っ切れて、とんでもない女優に成長していく可能性があります」
事実、ダンプと同レベルでフィーチャーされていたわけで、唐田の演技なくして「極悪女王」は成立しなかったとさえ言えそうだ。
また、週刊誌記者が別の角度から唐田を絶賛する。
「唐田はルックスは抜群の童顔ですが、当然のように今回は水着での演技シーンが多く、見た目とはギャップのあるスタイルの良さが浮き彫りになっていた。不倫の影響でいまだ彼女へのバッシングの声は止まず、民放地上波のドラマ出演はまだ難しい状況ですが、このルックスとボディの魅力が封印されるのはあまりにもったいない」
しばらくは、映画や配信プラットフォーム、または韓国での活動が中心となりそうだが、そこで花咲けば地上波返り咲きは夢ではないだろう。
少女たちが自分のプロレスを探し求めてもがき続ける姿を描いた「極悪女王」だが、自分が演技できる場所を求めてもがく唐田にとって、他人事ではない作品となるのかもしれない。
(石見剣)