今季のレギュラーシーズンを終えたドジャースの大谷翔平は三冠王の夢こそついえたものの、54本塁打、130打点の2冠。打率3割、30本塁打、30盗塁超えで、日本人選手初の「トリプルスリー」を達成。メジャーリーグでも26人目の快挙だ。
大谷の記録ラッシュとなった今季公式戦は終了したが、本当のお楽しみはここから。現地時間10月1日(日本時間2日)から始まるプレーオフでは、パドレスのダルビッシュ有、松井裕樹と大谷、そして大谷の三冠を阻んだアラエスとドジャース・山本由伸のガチンコ対決が見られるかもしれない。
というのも、ダルビッシュはプレーオフ第一弾、3回戦制のワイルドカードシリーズ(WCS)に先発せず、WCSを勝ち進んだ場合、地区シリーズのドジャース戦に先発する公算が高くなったからだ。
ナショナル・リーグ西地区2位のパドレスはWCS3連戦で「ダルビッシュがワイルドカードの先発ローテから外れる可能性が高い」とMLB公式サイトなどで報じられた。
パドレスは12勝9敗でリーグ4位の防御率3.04のキング、そして14勝11敗、防御率3.42で今年7月にナショナルズ戦でノーヒットノーランを達成したシースの先発起用が確実。残る1枠はダルビッシュの盟友でもある剛腕で「大谷キラー」のジョー・マスグローブが有力視されている。マスグローブと大谷の過去の対戦成績は8打数1安打、1打点1三振。今季開幕カード第2戦に出場し、ドジャースの先発・山本に投げ勝っている。
MLB公式サイトでは9月初旬に98日ぶりの復帰登板で、5試合出場3連勝中のダルビッシュは「地区シリーズに進めば、第1戦に先発するかもしれない」と予想。パドレスがWCSを勝ち進めば、地区シリーズ第1戦の1回裏にいきなり、ダルビッシュと大谷の直接対決が実現するかもしれない。
一方、日本時間9月29日のロッキーズ戦に先発して119日ぶりに7勝目を挙げたドジャースの山本由伸は試合後の囲み取材で、10月6日(同7日)の地区シリーズ第2戦の登板をロバーツ監督から告げられたと明かしている。
アメリカン・リーグのWCSは、菊池雄星がいるアストロズ(西地区1位)と中地区3位タイガースの対戦が決まっている。最終戦のホワイトソックス戦で7敗目を喫したタイガース・前田健太が、短期決戦で先発ローテ入りするかどうかは微妙だ。
ワイルドカード、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ…そして頂点を決めるワールドシリーズ(7回戦、4勝先勝で優勝)は7戦までもつれ込めば、11月3日まで続く。これからの1試合1試合から目が離せない。
(那須優子)