アレンパを逃した阪神・岡田彰布監督の去就問題は、10月に入ってもあやふやなまま進んでいる。
そんな事態を収拾できる唯一といっていい人物は、阪神球団が属する阪急阪神ホールディングスのグループの角和夫CEO。先頃、スポーツ紙の単独取材に応じて発言した内容では、岡田監督の処遇については、
「球団や阪神電鉄が決める」
つまりは「任せる」ということだった。球団OBが語る。
「かつてセ・リーグ最下位に沈んだ金本知憲監督の解任を指示したのは角氏で、矢野燿大監督から平田勝男現ヘッドコーチに交代させようとする中で、自身のブレーンである岡田監督をねじ込んだのもまた角氏だった、との見方が有力です。それを『任せるといわれても…』と、球団内は半信半疑で報道を眺めていますね」
ではこの発言はどう読み解くのが正しいのだろうか。このOBに言わせると、
「岡田監督が退任した場合、球団は平田勝男ヘッドコーチを再び担ぎ上げる算段をしていますが、角氏は同時に次の世代の監督候補を一緒に指導者として組閣に組み込むべき、と言っているようです。角氏のラインで次世代の指導者といえば、岡田監督と同じ早稲田大学出身の鳥谷敬しかいませんから。いきなり1軍ヘッドコーチで入閣かもしれませんね」
親会社、子会社の利害関係はどこまで一致できるのだろうか。