政治

石破ツギハギ内閣「寵愛&裏切り」相関図をバラす(2)「冷や飯」を学ぶ

 総裁選後の組閣では勝ち組負け組の明暗が色濃く表れた。

 選挙戦で〝石破応援団〟についた、岩屋毅外相(67)、村上誠一郎総務相(72)など6人が論功行賞で入閣。加藤勝信外相(68)は茂木派だが、菅義偉(75)内閣時代に官房長官を務めている。横滑りの林芳正官房長官(63)と党人事で政調会長となった小野寺五典氏(64)などは岸田派。こうしてみれば挙党一致がほど遠いお友達寵愛&キングメーカーへの気遣いばかりのツギハギ内閣人事が浮き彫りとなるのだ。

 一方、総裁選の負け組となった高市早苗前経済安保相(63)、小林鷹之元経済安保相(49)は〝次〟を見越してポストを固辞し、格好がついた形だが‥‥。

「政調会長を2度やり、総務大臣も経験した高市さんのポストとしては、党内では幹事長か総務会長、閣内では財務大臣か外務大臣が考えられます。しかし石破さんは幹事長はやはりベテランに任せたい。さらに財政均衡派の石破さんが財政出動派の高市さんに財務大臣は任せられませんし、また靖国参拝を欠かさない高市さんでは外務大臣も困難でしょう。そこで総務会長しかないことになりますが、総務会長は調整役で高市さんの個性が出せず、独自の動きも封じ込められる。だから高市さんは断わったのです」(安積氏)

 さらなる負け組は、岸田内閣では「3頭政治」の一角を担う主流派を自負した茂木敏充前幹事長(69)にはお声さえかからず、非主流派に転落、河野太郎前デジタル相(61)も無役となった。かろうじて最高顧問を得たものの〝お飾り職〟に追いやられた麻生太郎氏(84)をよすがに、いずれの面々も「おいしい冷や飯の食い方」を学ぶのが精いっぱいか。

「今回の石破内閣で、一番の勝ち組は森山裕幹事長(79)でしょう。党内調整力が皆無の石破総裁に早期解散を進言し、これを飲ませたことからも影の総裁と囁かれている」(政治部デスク)

 この急造・石破内閣に関し、毎日新聞が9月末に行った世論調査では、「期待する」が52%。ご祝儀支持率としてはあまりに低調な出だしとなった。

 鈴木氏が懸念する。

「私が出演している東京MXテレビで石破政権でのアンケートを行ったところ、一番大きかったのが『不可』というものでした。裏金問題棚上げ、岸田路線の経済政策で自分の政策がない、そんなことでは賃金も上がらない、などといったものなど。もともと党内に味方が少なく、総裁選の投票を見ても、半分は高市さんに入れて敵も多い。では、人気の源泉である有言実行をしないといけないわけですが、出だしからつまずいてしまった」

 総選挙を急ぐあまり、組閣人事での閣僚の身体検査もおざなりだと危惧されているが‥‥。

「10.27の総選挙で、もしも自公で過半数割れともなれば、責任論が持ち上がって早くも石破下ろしの声が上がりかねない。自公で過半数を獲っても、議席の減らし方加減では責任論は避けられないでしょう」(鈴木氏)

 総裁選5度目の挑戦で悲願の総理へ─というお涙頂戴のストーリーだったが、その涙が乾かないうちに、ツギハギ船底から浸水が! このまま出航前に自沈するのが関の山となるか。

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