芸能

スタート即短命終了が俎上に載る「死に枠」新番組は「あの迷走バラエティー」にソックリだった

 これも短命番組となってしまうのか…。

 10月17日にスタートしたばかりの東野幸治、Snow Man・渡辺翔太による新番組「この世界は1ダフル」(フジテレビ系)の評価が散々なのである。例えば、

「司会企画 全てがコレジャナイ番組」

「どうせすぐコストコの商品紹介番組になる」

「なんか既視感アリアリなんですけど」

 なんとも辛辣な感想が視聴者から飛び出しているのだが、この番組の主旨は「弁護士、警察、記者など様々な世界で活躍する一流たちが選ぶ〝人生で1番スゴい=ワンダフルな話″を紹介する」というもの。

 具体的には「オグシオ」の愛称で知られたバドミントン元日本代表・小椋久美子と潮田玲子が選ぶ、あるいは元バレーボール全日本代表・大林素子が5000試合以上の中から選んだ「人生で1番手に汗握った試合」。あるいはドラマ「リーガルハイ」を監修した弁護士が選ぶ「大逆転裁判」などがラインナップされた。

 初回は2時間スペシャルということで、夜8時から放送したのだが、

「先行きが不安なスタートでしたね」

 と評するのはベテランの放送作家だ。続けて、

「もともとこの枠の前番組は、元テレビ東京プロデューサー・佐久間宣行氏が演出を手がけた『オドオド×ハラハラ』でしたが、低視聴率のためわずか1年で終了した。『1ダフル』はそれを受けた形で始まりましたが、視聴者が寄り付かない枠からの船出は厳しい」

 言葉は乱暴だが、いわゆる「死に枠」ということか。確かに、ただでさえ裏番組は「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」(TBS系)や「秘密のケンミンSHOW極」(日本テレビ系)、さらには「相棒」(テレビ朝日系)が放送されている時間帯。そこに割って入るのは至難の業だ。

「しかも『ワンダフルな話』を提供する人物が、その道では一流であっても、視聴者にとっては『はじめまして』なので、食いつきは弱い。おそらくこのプレゼンターが徐々に芸能人に偏っていくのでは…」(前出・放送作家)

 そもそもこの番組、かつてTBSで放送されていた番組に酷似しているというのだ。

「それは『1番だけが知っている』というバラエティー番組です。坂上忍と森泉の司会で、2018年10月にスタートしました。世の中のどんな業界にも存在する、その道のNo.1、つまり1番だけが知っているとっておきの物語、驚愕の人物を紹介するというものでした。北村晴男弁護士が、魂が震えるほど感動した正義の裁判官や伝説の裁判などが紹介されましたが、後半は『人気ラーメン店の店主100人が選んだ、嫉妬するほど美味いラーメンBEST10』などと企画が迷走。放送回数43回、1年半で打ち切られました」(前出・放送作家)

 フジテレビはこうした過去の番組の失敗を知ってか知らずか、ゴーサインを出している。まずは上層部が、企画の選球眼を養った方がいいのでは…。

(栗林保)

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