現在のホールはスマパチ&スマスロの他、パチンコも従来型の甘デジやミドル機に加えて、ラッキートリガー搭載機など様々なタイプが設置されている。さらに今後は「設定付きパチンコ」や「ボーナストリガー搭載スロット(BT機)」なども続々と登場予定。新台ラッシュの秋、何を狙えば勝てるのか、ホール関係者がこっそり指南する。
「新台を狙えば勝てる」というのは昭和の話。今はホール側が出したいのか、出さないと決めている機種なのか、を見極めて立ち回るのが勝利への近道だ。
全国チェーンで有名な某系列ホールのW店長は「打ってはいけないのは、爆裂系のスマスロです」と前置きして、こう強調する。
「この手の機種は、現行パチスロの中でダントツに波が荒い。万枚突破やコンプリート(1万9000枚打ち止め)が望める反面〝完膚なきまでに叩きのめされる確率〟も極めて高く、もはや遊びと言えるレベルではありません。このような荒い機種で高設定をツモることはマレですし、低設定の鬼ハマリに3日連続あえば、1カ月分の給料なんて軽くフッ飛びますよ」
代表的な機種は「革命機ヴァルヴレイヴ」、「からくりサーカス」(共にSANKYO)、「チバリヨ2」(NET)など。こうした一撃万枚も期待できるような荒い機種は〝見せ台〟として高設定を入れることもあるそうだが、
「長期間かけて稼働が見込める『ジャグラー』シリーズ(北電子)とは異なり、正直、鬼回収のホールが大半と思っていいでしょう。確かに爆発力は魅力ですけど、近寄らない方が無難です」(W店長)
現状のホール事情は〝スロ高・パチ低〟と言われており、パチスロは客付きが比較的いいのに対して、パチンコは全体的にスカスカ状態。こうした実情に嘆くのは、別のチェーン店で副店長を務めるK氏だ。
「今のパチンコは、とにかく回らない。なので期待値的にはマイナスが決まってます。この悪条件を撥ね返して勝たなければいけないわけですから、お客様からすればストレスでしょう」
そうした状況もあり「特にラッキートリガー搭載機は打たない方がいい」とK副店長は語気を強める。
「回らない台でのまぐれ一発狙いがそもそも不利なのに、より投資がかさむラッキートリガー搭載機なんて勝てるわけがないです。あと、今ホールで一番〝お荷物〟なのが『1パチ』や『5スロ』などの低貸しのシマ。電気代が値上げされてからというもの『4パチ』や『20スロ』と同じ電力を使用していながら、売り上げは4分の1ですからね」(K副店長)
客側からすれば低貸しは安く遊べるイメージだが、ホールにとっては稼ぎにならないため、出す気などさらさらないという。
「低貸しのシマは最新機ではなく〝お下がり機〟なので故障も多く、エラー対応にスタッフを多めに配置しないといけない。赤字に拍車がかかるわけで、クギを開けることは、まずありません。正直、稼働させているだけで大サービスなんですよ」(K副店長)
低貸し専門店であれば、台の調達など低コストを徹底しているため、いくばくかの〝温情〟は期待できるかもしれないが、一般的なホールにおいては、チリも積もれば‥‥で〝気がつけば大幅なマイナス〟にならないよう、注意しよう。