「こんな格好しているのに恥ずかしい!!」
若い女性ファンに記念撮影をリクエストされて、茶目っ気たっぷりにこう応じていたのは、阪神の平田勝男2軍監督だ。
プロ野球の教育リーグ「フェニックス・リ―グ」の最終日となった10月28日は、あいにくの雨天。宮崎市のアイビースタジアムで予定していた阪神×楽天戦は中止になった。
そうなれば、行動派の野球ファンの楽しみはただひとつ。室内練習場とメインスタジアムの移動や、練習を終えて帰る選手を捕まえては、サインや写真撮影をお願いする、いわゆる「出待ち」である。
この日は昼前には雨天練習が終了して、虎ナインは各々、帰り支度。そんな選手たちを待つファンの前に現れたのが、平田2軍監督だった。しかも肌着姿で…。居合わせた男性ファンが笑いながら語る。
「下半身はスラックスでしたが、上半身はスケスケ(笑)。あまりにも油断した『オヤジスタイル』がイメージとマッチしていたので、若いファンからはクスクス笑いが漏れていました。それでも、ファンサービスはさすがのひと言。小雨が降る中、屋根のあるところで希望する約10人のファンに、求められるがままサインや写真撮影に応じていました。『次はアナタが撮ってあげて』と平田2軍監督自らがカメラマン役を指名して、円滑に回していたのが印象的でしたね」
指揮官がファン対応をすれば、若虎がしないわけにはいかない。男性ファンが続ける。
「1番人気は前川右京。あの丸太のように極太の腕は、間近で見ると筋骨隆々でした。女性人気がダントツだったのは、2年目の山田脩也ですね。俳優・馬場徹似の甘いマスクは、男でも惚れてしまいそうなほど。子供や赤ちゃんに向ける笑顔には、キュンとさせられてしまいました」
試合は見られずとも、フェニックス・リーグならではの距離の近さを堪能できた「極上タイム」だったに違いない。