2021年ブレーブス時代のワールドシリーズ(WS)から、今季WS初戦の逆転サヨナラ満塁弾を含む通算6試合連続アーチを放ち、第4戦でWS新記録を達成したドジャースの主砲…といえば、フレディ・フリーマンだ。今年のワールドシリーズをドジャースが制覇することになった立役者と言っていい。MVP受賞は当然のことだろう。
フリーマンのすごさは言うまでもないが、元モデル兼タレントのチェルシー夫人も「ドジャース奥様会」ではMVP級のスーパーレディーだ。
大学生時代はモデルとして活動。学生時代から交際、婚約していたフリーマンが2007年のドラフト会議2巡目でアトランタ・ブレーブス入りすると、メジャーリーガーの妻でありながら、アトランタで不動産会社の経営に乗り出す。フリーマンとの挙式前に、地元テレビ局のバラエティー番組で「ウェディングドレス探し」企画に出演したこともあった。
フリーマンと結婚後、大谷翔平の熱烈なファンとして知られる長男チャーリー君を授かったが、日本でも深刻な「2人目不妊」に直面。フリーマン夫妻が代理出産を決めた後に、チェルシー夫人のオメデタが判明した。誕生日がわずか3カ月違いの二男ブランドン君と三男マキシマス君(愛称MAX君)が「双子ではない」のは、そういう事情があるからだ。
どちらが「代理出産」であるか、愛息の出生の秘密を「公言することはない」と断言。チェルシー夫人は墓場まで持っていく覚悟を決めているようだ。
新型コロナの影響で大リーグの試合が制限されていたこともあり、2021年には「やりたかったことをやる」と、2人の乳児を抱えながら、自身のブランド「チェルシー・フリーマン・コレクション」を立ち上げた。
三男MAX君の闘病中は、小児病院に売り上げを寄贈する「チャリティーTシャツ」を製作。大谷とフリーマン、ベッツのMVPトリオや、大谷の背番号を盛り込んだ「SHOW TIME」Tシャツをデザイン、販売している。
10月30日(日本時間)、ドジャース奥様会のインスタグラムに「キティちゃんTシャツ」がアップされたが、日本語版も準備したチェルシー夫人の「通販サイト」の広告効果に、ひと役買った。
パドレス・ダルビッシュ有の聖子夫人は自身のSNSで、メジャーリーガーの奥様会について「プレーオフが決まるとすぐに応援用のアパレルを準備、発送してくれる」と驚愕の感想を綴っていた。メジャーリーグの妻たるもの、応援グッズを揃えるために、入れ替わりの激しいチームメイトの家族構成、子供の年齢まで熟知。さらに勝ち進んだ際には次の対戦に間に合うよう、工場に発注をかける、業者顔負けの行動力と経営センスまで求められる。
大谷の真美子夫人もいつか「翔平×デコピン チャリティーTシャツ」の製作を手掛けるのだろうか。
(那須優子)