こっちのけんとが年末の「第75回NHK紅白歌合戦」の出場歌手として内定したとか。っていうか、以前から思っていたのだが、「内定」って何? ポロポロと五月雨式に内定情報が出てくるが、これっていったいどこが流しているのか。
それはともかく、こっちのけんとだ。5月に配信した「はいよろこんで」は、耳馴染のいいフレーズと独特のダンスで、TikTokなどから火がついて大バズり、サブスクリプション(定額聴き放題)の総再生回数は1億3000万回超、SNSでの総再生回数は140億回を突破したというから凄い。
よく聞けば、その歌詞はなかなかヘビーな内容なのだが、それを忘れさせる軽やかなメロディーに救われる。とりわけ「♪ギリギリダンス」のところはキャッチーで、なるほど今年の新語・流行語大賞にノミネートされたのも頷ける。
こっちのけんとの兄は菅田将暉、そして弟はNHK朝ドラ「おむすび」に出演中の菅生新樹(すごう・あきら)というのは有名な話だ。三兄弟とも名字が違うからややこしくてしょうがないが、それも多様性というやつか。
本名は菅生健人(すごう・けんと)。ちなみに菅田将暉の本名は菅生大将(すごう・たいしょう)。本名でデビューしていたら、今とは違うキャラになっていたかもしれない。それ以前に、売れたかどうか。
こっちのけんとはというと、過去に双極性障害を発症し、それまで勤務していた会社を辞め、本当にやりたいことを追いかけて、自身で楽曲を配信リリース。会社員時代の自分を「あっちのけんと」、今の自分を「こっちのけんと」とし、これが芸名になったという。
そういえば、11月5日放送の「わが心の大阪メロディー」(NHK)には、朝ドラ出演中の弟が、みりちゃむ率いるギャルちゃんたちとゲスト出演し、テレビで初のツーショット公開となった。
で、2人とも性格の良さそうな好青年で、好感度はアップ。それなりにステージは盛り上がっていたが、これに長男・菅田将暉が加われば最強じゃね、と思ったものだ。「紅白」は菅田3兄弟を今年の目玉にしているのでは…いや、そうに違いない。審査員席の兄、「おむすび」枠で出場の弟が、こっちのけんとの晴れ姿を見守る、という美しい兄弟愛! NHKがいかにも考えそうなことだ。
司会のひとり、橋本環奈がパワハラ報道で好感度はダダ下がり。はたして昨年の過去最低視聴率からは、脱却できるのだろうか。菅田3兄弟の肩にかかっているといっても過言ではない!?
(堀江南)