ひとまず、石破総理とトランプ次期大統領の関係、ひいては日米関係が強化されないとどんな事態が引き起こされるのか。山田氏の解説によれば、
「最悪の事態は、在日米軍の撤収です。アメリカは同盟国に対し、米国の軍事力に依存しない関係を求めていますが、そのために中国とガッツリ組む『アジア版NATO』を標榜する石破総理は、ハナから評価が低い。米国と中国どちらを選ぶのか、という問いに親中派の石破総理が中国を選べば、『勝手にしてくれ』とばかりに軍を引っ込めるかもしれない。そうなればもちろん、トランプが掲げる関税強化の面でも大きな負担を強いられることになります」
ちなみにその中国には、60%もの関税をかけるとぶち上げているトランプ次期大統領。仮に日本もそのレベルの半分でも吹っかけられれば、経済的打撃は計り知れない。絶対に回避しなければいけないが、相談したくてもテーブルについてもらえない状況だ。二次団体幹部は言う。
「付き合いがないとか嫌われている組のトップに会うんは、普通に考えて正面突破は無理や。誰かに仲介役頼まなあかんわ。相手が無下にできへん大物が一番ええわ」
ならば適任は誰か。大統領選の半年前、今年4月に後の勝利を見越して、当時のトランプ候補と事前に会談していた、自民党・麻生太郎最高顧問(84)だろう。
ただし石破総理と麻生最高顧問の折り合いは引き返せないほど最悪との見方が強い。9月の総裁選で勝って喜色満面の石破総理と、しかめっ面の麻生氏が好対照に報じられたのも記憶に新しい。
「裏でそれなりのモン(金銭など)を納めて、土下座でも何でもして頼み込むしかないやろ。大事の前の小事や」(二次団体幹部)
面子を重んじるヤクザらしからぬ提言だが、石破総理がその屈辱的な案を呑むだろうか。
「そんなもん、身内の話やろ? 麻生さんは『自民組』の先代とか若頭かなんかやったんや。元は自分の親父(組長)か兄貴、またはおじさん(舎弟)なわけや。身内だけの秘密で外に出んかったら、恥にも何にもならん。まあ後々、頭が上がらんようにはなるやろうけど、それくらいは我慢せなあかんで」(二次団体幹部)
不動産業界で巨万の富を成した世界有数のビジネスマンであるトランプ氏に対抗するには、実利を取って使えるものは何でも使うしかないのだ。役に立たない面子は捨てるしかない。
「それにしても〝最高顧問〟に〝党三役〟〝本部長〟やて、ヤクザの世界と役職の呼び方はまんま一緒やな。関東の方のヤクザは〝幹事長〟も多いで。まあでも税金泥棒いうくらいやから、ワシらより政治家の方が悪いかもな(笑)」(二次団体幹部)