有馬記念は高低差があり、小回りのコーナーが多発するコース形態。そこで加速するにはスプリント力が問われます。よって、スプリント的加速力で世界屈指のダンチヒの系統を持つ馬の好走例が多く見られます。「血統ビーム」オリジナルの血統データで4ライン小系統(父、母父、母母父、父母父の小系統)にダンチヒ系を持つ馬は14年以降で3勝。4番人気以下も3回馬券になっています。
【14年】母父ダンチヒ系のジェンティルドンナが4番人気で1着。【16年】母父ダンチヒ系のサトノダイヤモンドが1着。【17年】母父ダンチヒ系のクイーンズリングが8番人気で2着。【18年】父ダンチヒ系のブラストワンピースが1着。【20年】母母父ダンチヒ系のサラキアが11番人気で2着。【22年】3着のジェラルディーナは母母父ダンチヒ系でダンチヒのクロスも持つ馬。なお、昨年は4ライン小系統にダンチヒ系を持つ馬は1頭も出走していませんでした。
戦歴は非根幹距離の実績が重要。昨年の1着馬ドウデュースも阪神芝2200メートルの京都記念を圧勝していますし、一昨年の勝ち馬イクイノックスも東京芝1800メートル重賞の東スポ杯2歳Sを勝っています。また、同年2着のボルドグフーシュも芝2200メートル重賞で3着が2回。21年の勝ち馬エフフォーリアも芝1800メートル重賞を勝っています。
ローシャムパークの父はダンチヒ系のハービンジャー。母父はキングカメハメハ。18年の勝ち馬ブラストワンピースもハービンジャー産駒で母父がキングカメハメハです。中間の調整はノーザンファーム天栄。これもブラストワンピースと同じ。ハービンジャーの血を持つ馬はコツがあるので、特定の育成者から複数のGⅠ馬が出ます。
ノーザンファーム天栄の調整馬はレガレイラ、アーバンシックもハービンジャーを持つ馬。ハービンジャーを持つ血統馬を何頭もGⅠ馬に育て上げています。ローシャムパークもGⅠを勝つための育成を施されているので、ベスト舞台で悲願のGⅠ勝利を成し遂げる可能性は十分あります。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。著書「Mの法則×血統ビーム 誰でも使える血統買いパターン」(オーパーツ・パブリッシング)他多数