芸能

「たけし金言集」またまた飛び出た最新“負けず嫌い発言”

20150305x

 こちらのコラムでもたびたび書いていますが、殿は大変な負けず嫌いです。その昔、ベネチア国際映画祭にて、ワーキャーと黄色い歓声が湧き上がる中に現れた“生”ブラッド・ピットを至近距離で目撃しては、

「あいつ、ケンカ弱そうだな」

 と漏らし、酒席にて弟子と映画「ロッキー」の話になれば、

「あいつになら、ボクシングで勝てる!」

 と、プロボクサーでも何でもないシルベスター・スタローンに、なぜか対抗心をむき出しにしたり──。

 とにかく、もう笑うしかない殿のこういった負けず嫌い発言を聞くたびに、わたくしは、〈なんとも大人気ない発言ではあるが、浮き沈みの激しい芸能界で30数年間もトップを張り続けるためには、これぐらいの負けず嫌いでなければ、務まらないんだろうな〉と、弟子の身で大変生意気ではありますが、いたく感心してしまうのも事実なのです。

 で、殿の負けず嫌い発言は、基本2つのパターンに分かれます。

 まず、先に紹介したような、強い口調で“俺のほうが凄いんだぞ!”と言い切るパターン。もう1つは、小さな声でポツリと、“実は俺も凄いんだよ。知ってた?”といった感じで、なんとも弱々しく、かわいらしくアピールしてくるパターンです。

 師匠を捕まえて、“かわいらしい”はないだろうとお思いでしょうが、もうこればっかりは、とにかくかわいらしいのです。

 つい先日も、昼に綾小路きみまろさんと対談をされた殿から夜、“昔、無名時代にキャバレーの営業できみまろさんと一緒になった時、その漫談のうまさに驚いた”といった思い出話をテレビのスタッフさんたちと聞いていた時のこと。

 殿から、あらかた“きみまろさんの凄さ”について聞き終えたわたくしたちが、「きみまろさんって、昔から凄かったんですね」と、口々に語り、場の空気が一気に“きみまろさん賛美”に傾いた瞬間、殿が真顔で、

「だけど俺も、漫談やらせたら結構うまいんだよ」

 と、小さな声でポツリと漏らされたのです。

 この時、その場にいた誰もが一瞬、「?」といった顔になり、時間にして1秒ほどの“おかしな間”の静寂が訪れた後、みな一斉に笑いながら、「えー、たけしさんが漫談がうまいのは存じあげてます」といった類のソフトなツッコミがほうぼうから発生しました。

 すると、周りのツッコミで、自身の“天然負けず嫌い発言”にハタと気づいた殿は、照れたお顔になると、

「あっそう。知ってた」

 と、一度返すと、すぐさま視線をこちらに向け、

「お前どうせまた、今のアサ芸に書くんだろ」

 と、真顔と照れた顔が入り混じった表情で、わたくしに告げるのでした。

 ご自分で“きみまろさんの凄さ”について語り出しておきながら、途中から“待て待て、俺だって凄いんだぞ”とムクムクと“負けん気”を発生させる殿。最高です。

◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
巨人・坂本勇人「2億4000万円申告漏れ」発覚で「もう代役・中山礼都の成長に期待するしかない」
2
青柳晃洋「マイナー登板でも大乱調」の暗闇…また「有原式」「上沢式」が発動されるのか
3
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
フジテレビ衝撃の報告書に登場する「タレントU」は「引退」を口にした!当てはまる人物は…