日本サッカー協会(JFA)は3月13日、W杯アジア最終予選のホーム2試合(20日・バーレーン戦、25日・サウジアラビア戦=いずれも埼玉スタジアム)に向けた25人のメンバー発表を行った。森保一監督はあと2人を追加招集する意向を示し、「週末の試合ギリギリまで見て決めたい」としているものの、注目度は今ひとつだ。
アジア最終予選で森保ジャパンは6戦を終えて、無敗(5勝1分)。あとひとつ勝てば、8大会連続のW杯出場が決定する、JFAにとっては4年に一度の大一番。ところが「どうにもこうにも盛り上がりが感じられない」と苦笑いするのはJFA関係者だ。
「話題的には完全に、メジャーリーグの開幕シリーズ、ドジャースVSカブス(3月18日、19日)にもっていかれている。情報番組でもスポーツの話題はほぼ、そっちばかり。埼玉スタジアムの両日ともチケットは完売状態なんですが、世間の熱の違いをこれでもかと感じています」
発表された代表メンバーが「無風状態」だったことも、盛り上がりに欠ける一因だろう。サッカー担当記者が苦笑交じりに言う。
「ドイツ1部マインツの中心選手、MF佐野海舟の招集は見送りが決まっています。森保監督は『招集していない選手については言及しづらい』と話していますが、佐野は昨年7月に不同意性交容疑で逮捕されている。不起訴にはなったものの、スポンサーのことを考えれば、それが影響している可能性は高いでしょう。森保監督が『選びたい』と言ったら、JFAはドタバタだったと思いますよ」
バーレーン戦、サウジアラビア戦はともに、テレビ朝日系で中継される。前回のW杯で日本代表が本大会出場を決めた夜、渋谷のスクランブル交差点はカオスと化したが、今回はどうか。
(小田龍司)