4月6日のWIN①バイオレットSは、出走各馬の血統に注目したい一戦。同時期に施行されていた19〜23年の端午S、ならびに24年のバイオレットSを振り返ってみると、父にノーザンダンサー系種牡馬を持つ馬は〈0 0 0 18〉、父にロベルト系種牡馬を持つ馬は〈0 0 0 4〉と、それぞれまったく上位に食い込めていませんでした。
WIN④の美浦Sも血統が明暗を分けそう。父がヘイルトゥリーズン系種牡馬、かつ前走の4角通過順が2番手以下だった馬は21年以降〈1 0 0 23〉と安定感を欠いています。サンデーサイレンス系種牡馬やロベルト系種牡馬の産駒は扱いに注意するべきでしょう。
WIN⑤の大阪杯は実績馬が優勢。前年以降に3000メートル未満のJRAGⅠで6着以内の経験がない馬は、20年以降〈1 1 1 38〉と期待を裏切りがちです。なお、3着以内となった3頭は、いずれも出走数が11戦以内、かつ生産者がノーザンファームでした。
さらに、前走のコースがJRAで、上がり3ハロンタイム順位が5位以下だった馬は、20年以降〈0 0 1 26〉。大敗を喫した直後の馬や、先行力の高さを生かしたいタイプは基本的に強調できません。
あとは枠順も見逃せないポイント。枠番が1〜4枠の馬は20年以降〈1 2 0 30〉で、3着内率が9.1%にとどまっています。
特別登録馬のうち、枠順以外のファクターから強調できるのは、シックスペンス、ジャスティンパレスステレンボッシュ、ソールオリエンス、ホウオウビスケッツあたり。牝馬の活躍が目立っていることを考えると、ステレンボッシュは特に楽しみです。
ただ、最終的な評価は枠順を見てから決めたいところ。外寄りの枠に入った馬を重視することで、買い目を絞り込みましょう。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「ウルトラ回収率2025-2026(競馬王馬券攻略本シリーズ)」(ガイドワークス)が好評発売中。