祝!開幕!! 今季ペナントレースの台風の目といえばもちろん、赤ヘル軍団。歓楽街、商店、学校、居酒屋、カープ女子‥‥広島の街は男気右腕の復帰で空前の大フィーバーを巻き起こしていた。「絶対Vじゃわい!」と前のめり、赤に染まる広島の街を歓喜の現地ルポじゃけぇ!
開幕直前に放送され、地元広島で平均視聴率20.5%を記録した「アメトーーク!」(テレビ朝日系)のカープ芸人特集。出演した「ザ・ギース」尾関高文は「今年こそカープの優勝は間違いない」と断言する。
「今シーズンはかつてなく、広島の街全体がカープ優勝に向けて後押ししています。今、広島の小学校では『カープについて考える授業』が始まったんですよ。今年こそ24年ぶりのリーグ優勝が実現すると、カープファンは確信しています」
さらに広島担当記者は、低調な打線と中継ぎ陣の不調でオープン戦を3勝7敗2分の最下位で終えた現状を冷静に分析しつつも、次のように話すのだ。
「今オフのメジャー行きが確実視される前田健太(26)がいる間にしか優勝できない、と話す広島市民は少なくない。そこに黒田博樹(40)の復帰が重なった。だからWエースがそろう今年しかない。惑星直列と同じです。緒方孝市監督(46)は就任後、常に『優勝します』と言っている。開幕前に広島の政財界人とのパーティを開催しましたが、県知事や市長がいる前で『優勝します』と言い切っていました」
そうした動きを裏付けるかのように、広島の街はカープ一色。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、書店に入れば、普通にカープグッズがガンガン売られていた。地元のもみじ銀行では、チームの成績に応じて金利が上乗せされる「カープV預金」なる商品を発売。マンションのモデルルームの立て看板の隣には、なぜかカープのマスコットキャラクター「カープ坊や」の顔ハメパネルが鎮座し、カープファンが集まるお好み焼き店「弘法市スタジアム広島」に入れば、当然のごとく「赤ヘル焼き」やら「カープ梅酒」やらがある。
「鉄板焼店『三冠王』では今季の目玉である黒田の復帰を受けて、『黒田焼き』という新メニューが登場しました。目玉焼きが乗り、背番号15がソースで書かれてあるというもので、黒田の登板日にはこれが950円から500円に割引になるそうです」(尾関)
さらにはゲームセンター、百貨店、喫茶店‥‥どこに行ってもカープ商品だらけだ。
「タクシーに乗れば、運転手は『今年のカープはやりますよ』と話しかけてきます」(広島担当記者)
ラーメン店の店先には「カープ女子魂」なるタイトルの真っ赤な看板が設置され、カープ女子の心得が記されていた。東京から「遠征」してきた記者は、これでもかという一体感に驚くばかりなのである。