3番人気サトノクラウンはどうか。亀谷氏は馬場との相性に言及する。
「今の府中は完全な高速馬場。ダービーでもそれは変わらないでしょうから、この馬は明らかに合わない。ヴィクトリアマイルで、なぜ1番人気ヌーヴォレコルトが惨敗したか。完全に府中の高速マイルが合わなかったからです。それと同じで、上位争いをするのは厳しいはずです」
さらには、
「母系が短距離血統というのもあります」(兜氏)
というデータも。
こうして上位人気3頭のうち少なくともドゥラメンテとサトノクラウンが脱落すれば、自動的に高配当が期待できることになる。では、その代わりに激走するのはどの馬なのか。まずは亀谷氏の見解から。
「個人的にはサトノラーゼンを買いたい。京都新聞杯(GII)⇒ダービーが最もいいローテーションで、血統も向きます。騎手も理由の一つで、今年のGIは外国人と元地方の騎手しか勝っていません。危ない人気馬2頭はデムーロとルメールで、戸崎圭太が騎乗馬未定(5月22日現在)ですから、サトノラーゼンの岩田康誠がいいと言えますね。もう1頭、推したいのは、先行できるミュゼエイリアン。唯一、GIで信用できると言っていい横山典弘が騎乗するのはプラスです。父スクリーンヒーローは東京芝2400メートルが向くし、近親に11年の(同じ東京2400メートルの)オークスで穴を開けた(7番人気で1着)エリンコートがいます。7着に敗れた皐月賞より、断然こっちのほうがいい」
先の「優馬」想定オッズによれば、サトノラーゼンは7番人気、ミュゼエイリアンが10番人気と、超万馬券の魅力タップリだ。最後に亀谷氏はこう付け加えた。
「人気馬が外枠に入ることを祈りましょう。穴馬は1~3枠から出るはず。その6頭は全て買ってもいいのでは」
サトノラーゼン+ミュゼエイリアン+10番人気以下のもう1頭なら、09年のNHKマイルカップの三連単238万1660円(10番人気⇒5番人気⇒13番人気)のようなイメージで。たとえ2番人気リアルスティールが来たとしても、11年のオークス(7番人気⇒8番人気⇒2番人気)の54万8190円以上は期待できそうなのだ。