MLBテキサス・レンジャーズを自由契約となり、進退問題に揺れていた元阪神の藤川球児のまさかの「四国アイランドリーグ」入りが注目を集めている。
「古巣の阪神タイガースとの3年契約でほぼ合意と見られてましたが、よもやのドンデン返しでした。起用法などを何も提示せず、昔の名前だけでただ獲得に乗り出した阪神タイガースの生ぬるさに疑問を感じたという説もありますが、本人のブログからもわかるように、夫婦そろって高知県出身。まだ投げられるうちに地元に恩返しをしたいという気持ちも強いようです。“これぞ男気”だというのがもっぱらの声です」(スポーツ紙記者)
「高待遇の黒田とは違う、これぞ男気」「高知へ見に行くぞ!」「藤川は昔から若手に配慮した発言をしていた。きっと指導者になりたいんだと思う。いつかタイガースの監督をやってください」「松坂よ、見習え!」
ネットでも瞬く間に1000件を超えるコメントが寄せられたようだが、その9割以上が藤川の決断を支持。実際には、剛速球を武器に一時代を築いた本人が近年の衰えた急速では甲子園球場のファンを満足させる投球ができないと判断したという説が有力だというが、たとえそうだとしても、税金対策など“お金優先”で考えるとこの決断は非常に難しいというのだ。
「何かプランはあるはず。しかし本人は家族と過ごす時間がほしいと言ってましたし、メジャーでの苦しさから解放されて、故郷でじっくり自分を見つめ直したかったんでしょう。今回、藤川がコメントした『必要とされる場所で投げたい』という言葉は、FAなどで高額移籍する金満選手が言い訳に使う常套句でしたが、初めて本当の意味で使われましたね(笑)」(前出・スポーツ紙記者)
四国といえば戦前から野球王国とされながら、21世紀になった今でもNPBのフランチャイズ球団ができる気配は一向にない。そんなプロ球団不毛の地である地元を忘れなかった藤川に、未来の夢と希望を見る野球少年が増えることは間違いなさそうだ。