6月6日に福岡ヤフオクドームで開催されたAKB48の第7回選抜総選挙。4位に躍進した高橋みなみが感動のスピーチを行うなか、音声に男性の笑い声が被り、多くのファンが憤慨するという一幕があった。
8分余りに及ぶ高橋の長いスピーチの最中で、男性の笑い声が被ったのは前半での4カ所。最初は前田敦子や大島優子について触れたところで、「みんなすごくて、カリスマ性があって、絶対的人気があって」と語ったうしろに、「ふふふ」という低い笑い声が被っていた。
次に、たかみなが「たくさんオーディションに落ちました」と語ったところでも、「ふふふ」という笑い声が被る。これら2つの笑い声は、「まあそうだね」という相づち代わりの笑いに聞こえなくもない。
ここまでの笑い声だけなら、視聴者の多くは気づかなかったかもしれない。だがこの後で声のトーンが高まった。たかみなが「歌手になりたいけど、アイドルになりました」と口にしたところで、「アッハッハ」という笑い声が被ってきたのだ。さらに続けて、「1位になろうって思ったけど……でもね」という箇所にもハッキリと笑い声が被っていた。
この笑い声に対してはファンから怒りの声が続出。放送スタッフの声が混信したのではという推測もあるようだが、テレビ事情に詳しいテレビ誌ライターはその見方をキッパリと否定する。
「スタッフがインカムでやり取りする指示の音声は、放送用のマイクとは音声系統がまったく異なります。放送に紛れ込むのはあくまで、実際に収録に使っているマイクの音声だけです。今回の笑い声は明らかに、マイクの近くで話す“オンマイク”ですから、遠くにいるスタッフの笑い声をオフマイクで拾ったということもないでしょう」
そうなると笑い声の犯人は絞られてくる。スタジオで司会を務めた宮根誠司。そしてゲストとして出演していたテリー伊藤、坂上忍、陣内智則、後藤輝基(フットボールアワー)の計5人だ。
ちなみに、たかみなが「でもね人生って言うのはね、きっと矛盾と戦うものなんだと思います」と語ったところでは、ゲストの小嶋陽菜も「うふふ」と笑い声を挙げている。それを受けて男性が「すごいよね、24で人生語っちゃうんだなあ」と語っており、スタジオの音声がスピーチに被る状態になっていたのは間違いなさそうだ。
「ファンが不謹慎だと怒る気持ちもわかりますが、今回の笑い声は、バラエティ番組ならごく普通の合いの手に過ぎないレベルです。むしろ、もっと大声で笑ってもおかしくないですし、たかみなのスピーチを邪魔しないように、笑い声を押し殺した結果だと受け止めてもいいんじゃないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
ファンが怒りをぶつけるべき相手は笑い声を発した男性ではなく、今回の放送体制を組んだフジテレビに対してかもしれない。