6月15日、国際スケート連盟(ISU)は10月のアメリカ大会から始まる「15‐16フィギュアスケート/グランプリシリーズ」の出場選手を発表。そこには現役続行を表明した浅田真央も名を連ね、中国杯とNHK杯に出場することが明らかとなった。
浅田はシニアデビューした05‐06年のシリーズ以降、過去9回のうちNHK杯に6回、エリック・ボンパール杯(フランス大会)に5回と、この2つの大会にエントリーすることが多かった。フランスには浅田ファンも多いのだが、今回中国杯を選んだのはどういう心境なのだろうか。フィギュアスケートに詳しいスポーツライターはこう分析する。
「浅田が中国杯を選ぶとは珍しいという印象かもしれませんが、実は中国杯は浅田がシニアに初めて登場したステージでもあり、また最愛のお母様を亡くした翌年の12‐13年に出場して優勝した大会。つまり中国杯は、浅田にとって新しい一歩を踏み出す大切なステージの役割を果たしてきたんです。1年間の休業を経て、『大人の真央』としての再スタートに中国杯を選んだことには、彼女、そして彼女を支えるチームの並々ならぬ決意を感じます。過去2回の中国杯はどちらも優勝していますし、今度も新しいスタートを優勝で飾ってくれるのではないでしょうか」
開催地の中国では、早くも浅田の中国杯出場に歓喜の声があがっているという。心機一転のシーズン。ぜひ休養を経て成長した姿を世界のファンに見せてほしい。
(芝公子)