お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説「火花」が、芥川賞候補に選ばれたことが19日、わかった。5月に発表された三島由紀夫賞では惜しくも受賞を逃しただけに、今回のリベンジに注目が集まっている。
「又吉は学生時代、国語の実力テストで偏差値75の全国トップ成績を収めており、小説『火花』以前に発売したエッセイ集の時から、すでにその文才はプロからも評価されていました。ただ称賛される一方で、まだまだ多くの小説ファンからは『お笑い芸人に賞をやるな』といった批判や、今回の芥川賞ノミネートは、過去に最年少記録を樹立した綿矢りさの時のような話題性重視のノミネートではないかとの声もあります」(文芸誌編集者)
とはいえ、3月11日に出版された「火花」の売り上げは、すでに30万部を超えており、2015年上半期の売上ランキング小説部門では1位となっている。そんな絶好調の又吉だが、相方である綾部祐二のほうは現在、仕事が激減しているという。
「かつてのピースは、甘いルックスでファンを魅了していた綾部への注目度が高かった。しかし又吉はお笑い以外にも、ファッションセンスや文章などその多彩な才能が徐々に浸透しファンを拡大、そして小説のヒットで現在では立場が逆転しています。テレビや雑誌でも呼ばれるのは又吉ばかりで、綾部の仕事は激減。そのため『最近ヒマで、仕事がない』『もう仕事がドンドンなくなるくらいなら、スパッと辞めます』と真剣な口調で悩んでいたと先日、ラジオでドランクドラゴンの鈴木拓が暴露しており、彼の精神状態は芳しくないようです」(芸能誌記者)
もし又吉が芥川賞を受賞することとなれば、ますますコンビの格差は広がっていきそうだ。
(森嶋時生)