デビュー作となる「火花」でお笑い界初の芥川賞を受賞したピースの又吉直樹。受賞決定後、同作は増刷を重ね、著者本人のみならず関係各社が「芥川賞バブル」を享受している。
そんな中、早くも「ポスト又吉」を探す動きが芸能事務所と出版社で進んでいるという。
「当面は『芸人の書いた小説』というだけで話題になるのではとの目論見から、ウチの事務所でも所属芸人に小説を書かせようとしています」
と語るのは、都内の芸能プロスタッフである。
「『火花』芥川賞受賞後に某構成作家が作った『小説もイケそうな芸人』のリストがあるんですよ」
そう言ってこのスタッフが見せてくれた紙には「ポスト又吉芸人」の名がズラリ。
松本人志、東野幸治、千原ジュニア、アンジャッシュ渡部、バカリズムといった有名どころの他、かもめんたるの岩崎う大、シソンヌの長谷川忍、ザ・ギースの高佐一慈といった、コントに定評のある中堅芸人の名前も並ぶ。
果たして「ポスト又吉」誕生に現実味はあるのだろうか。
「小説とネタ作りは共通する部分が多々あり、今後もお笑い界から優れた作品が誕生する可能性は大いにあります」(文芸誌ベテラン編集者)
又吉バブルがいつまで続くのか、今後の展開を見守りたい。
(白川健一)