06年から放映された大家族ドキュメント「痛快!ビッグダディ」(テレビ朝日系)。番組は13年末に完結したが、その後も人生は続く。一時はテレビに出ずっぱりだった林下清志氏(50)が“本業”で窮地に陥っているという。
清志氏の知人が明かす。
「今年3月、浅草にリラクゼーションサロンを開業したのですが、期待していたほど客が入らず、家賃も滞納しているようです」
タレント業もパッとしない。昨年4月から「バイキング」(フジテレビ系)の火曜日レギュラーを務めたものの、半年で降板。以降、テレビで見る機会は激減した。
「テレ朝の番組でブレイクしておきながら、フジのレギュラーにおさまったことで、その節操のなさを批判する声は多かった。フリートークになると、他の出演者と絡めずに押し黙ってしまうこともあり、視聴者のウケもよくなかった。『バイキング』を降板した昨年9月の時点で、タレントとしての賞味期限が切れていたのかも」(民放関係者)
かねてから清志氏のタレント限界説を唱えていたのがお笑いコンビ「髭男爵」の山田ルイ53世。文化放送の「ルネッサンスラジオ」(14年4月26日放送)で語った“ダディ論”を引用すれば、
「最近のダディはねぇ、何かもう、ただただできないタレントさん」
毒舌はエスカレートし、こんな発言まで飛び出した。
「ひと言で言うとしたらクズです。もともとクズ感があったのに、クズ感に磨きがかかってきた」
昨年10月には盛岡に構えていた自宅兼整骨院が火事で全焼。昨年暮れに再起をかけて東京進出したものの、ここにきて冒頭の「家賃滞納疑惑」が浮上したのだ。
かつて「痛快──」で高視聴率を連発し、社会現象を巻き起こした家族の大黒柱が「家賃を払わないクズ」──とは信じがたい。
清志氏を緊急直撃すべく、浅草のサロンを訪ねたが、すでに看板はなく閉店しているようだった。
付近を探索すると、露店の軒先で客の肩を揉む清志氏の姿が。料金は10分1000円。聞けば、週末だけ浅草の伝法院通りで「出張マッサージ」をしているという。「揉み」の技術を確認するため、客を装って施術を受ける。
「張ってますね~」と記者の肩を揉み始めた清志氏。通りかかった観光客が足を止め、「ダディだ」「ホンモノだ」と歓声を上げる。
「写真いいけど、ツーショットはお客さんだけね」
手を休ませることなく軽妙なトークで客を呼び込み、「ファンです」と目を輝かせていた中年女性には、
「ツライのは肩? 腰? それともオマタ?」
際どいオヤジギャグを繰り出す始末。いたたまれずに、身分を明かすと、マッサージを続けながら取材に応じてくれた。
が、家賃滞納疑惑についてはこう否定するのだ。
「滞納するはずがない。入居していたビルのオーナーのご厚意で『家賃は利益の25%』という決まりでしたから。アガリが少なければ、『今月はこれだけです。すいません』ということで、ちゃんと払っていた」
浅草の店舗が閉店したのは、あくまでビルオーナーの事情だという。
「ビルをリフォームして、どこかの会社に寮として貸し出すことになった。まあ、そういう事情で追い出されたわけですが、7月からは少し離れた浅草橋に移転して営業を続けていますよ」(清志氏)
ラジオで「クズ」と罵倒された件について聞くと、
「彼とは、俺という人間が理解できるほど会話をした記憶はない。一個人として真っ向から来るならともかくメディアを通して批判するなんてねぇ。受けて立つと伝えておいてください」
と憤怒をあらわにする。
さらに取材前日、元妻でタレントの美奈子(32)と再会したことまで明かしてくれた。
「番組収録でずっと一緒だったんだけど、ビミョーな空気が流れたよ(笑)」
40分間の取材で、記者の肩凝りと疑念を解消したダディだが、別れた嫁との間にはまだ“シコリ”があるようだ。