放出で足を引っ張るのならば、せめて補強でサポートしてくれれば、谷繁監督の心持ちも少しは違っただろうが‥‥。
「昨季のドラフトで谷繁監督は、現DeNAの守護神・山崎康晃(22)や現巨人で先発ローテを守る高木勇人(26)を希望していた。しかし、落合監督は、野村亮介(22)や浜田智博(22)を“一本釣り”。ともに登板機会は3試合、1試合と芽が出ず、即戦力を念頭に獲得した落合GMの眼力は大外れだった。また東海大相模の佐藤雄偉知(19)=現Honda鈴鹿=に関しては育成枠という評価で指名して入団を拒否された。同校との関係を悪化させて今季のドラフトにも影を落としたうえ、FA戦線も全敗でした」(スポーツライター)
2年連続でBクラスに低迷しているチームが戦力補強もうまくいかなければ、おのずと結果は見えてくる。
しかし、落合監督の見解は違ったようだ。
「7月後半にはやばやと自力Vの消滅が点灯した頃だったと思います。落合GMは『あの戦力だったら、オレがやってれば優勝できるぞ』と口走っていたそうです」(球界関係者)
谷繁監督には聞き捨てならない言葉に違いない。にもかかわらず、今季のドラフトにも不安を残しているのだ。
「今季は球団をあげて地元のスター候補、県岐阜商高の高橋純平(18)獲得を目指してきた。一方で、落合GMは独自の視察を続けていますが、高校生を捨て、即戦力狙いで大学、社会人ばかりに目を向けているんです。もちろん早期浮上を狙うチーム事情もありますが、なぜか落合GMは北海道視察ばかりが多く、過去にドラフトで著しい成果をあげていないこともあり、『うまい飯を食いに行くためだけに行ってるんじゃないか』と揶揄する声がフロント内からも聞こえます。いずれにせよ、複数球団が競合する選手を指名せず、独自の一本釣りを狙う傾向が強いため、谷繁監督の意向を無視したドラフトとなるでしょう」(野球中継関係者)
ドラフトの先には、契約更改が待っている。成績が下がれば大幅カット、成績を残しても微増というオフの風物詩だ。今季の成績を考えれば大嵐が吹き荒れることが容易に想像できる。
「昨年の落合GMは、厳しい金額提示をする場にジャージ姿で臨んで物議を醸しました。そんな契約更改で、ついに平田良介(27)、大島洋平(29)が年俸調停も辞さずの態度で、落合GM体制になって初の保留者を出した。落合GMの存在は谷繁監督のみならず、すでに一部の選手からも煙たがられています。ある選手など今季、『落合さんがいるかぎり、絶対に優勝なんかできない』とこぼしていた」(前出・スポーツライター)