オリエンタルラジオのリズムネタ「PERFECT HUMAN」の勢いが止まらない。2月13日に「ENGEIグランドスラム」(フジテレビ系)で披露されてから1カ月が経つというのに、iTunesのランキングでは6位にチャートインし、ユーチューブの公式動画は1500万回も再生されている。そんな彼らのネタ(?)について、お笑いに詳しいライターはこう推測する。
「同曲の長さはジャスト3分で、お笑い番組の持ち時間にぴったりハマるよう計算されています。そもそもこの手のリズムネタは2000年代のネタ番組で確立されたジャンルであり、オリラジはそこでブレイクした芸人の代表格。そんな彼らがきっちりとパッケージ化されたリズムネタに回帰したのは、ネタ番組が復活する流れを先読みしたからではないでしょうか」
たしかに「エンタの神様」(日本テレビ系)や「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)といったネタ番組からブレイクしたお笑い芸人は数多い。それらのネタ番組ブームは2010年に終焉したが、6年経った今、再びネタ番組が増えつつあるようだ。最近のお笑い番組事情を前出のライターが解説する。
「それこそ『ENGEIグランドスラム』もそうですし、昨年9月に続いて3月9日にも放送された『お笑いカードバトル 笑札』(日本テレビ系)も若手芸人を集めたネタ番組。今は単発の番組で視聴者の反応を見ている段階でしょう。そのうち大型のネタ番組がレギュラーで復活し、毎週のように『PERFECT HUMAN』を聴くことになるかもしれません」
お笑い番組では制作費を抑えることができ、コスト削減が急務のテレビ局にとってもありがたい存在だ。そんなテレビ局の意向をオリラジが嗅ぎ取っていたのであれば、ネタの出来栄えよりもその嗅覚こそが、彼らが何度もブレイクできる理由と言えるのかもしれない。
(金田麻有)