オリエンタルラジオがRADIO FISH名義で発表した楽曲「PERFECT HUMAN」の公式MVが4月25日に登場。総勢300人近いエキストラや交響楽団による盛大なパーティーシーンを再現するなど、お笑い芸人のネタとは思えない豪華さが特徴だ。
ところが満を持して公開したはずの同MVが、公開2日目にしてわずか2万再生程度しか観られていないのである。同じユーチューブの「オリエンタルラジオ公式チャンネル」では、1月21日に「PERFECT HUMAN 歌詞ありver.」と題した公式映像を公開しているが、こちらは2900万再生のメガヒットを記録。その1000分の1にも及ばない結果には驚くほどだが、その理由を音楽ライターが説明する。
「ものすごく力の入った公式MVですが、公開があまりにも遅すぎましたね。そもそもこの曲は2月13日放送の『ENGEIグランドスラム』(フジテレビ系)にて話題となり、『歌詞ありver.』が1日に100万再生を記録するほどの話題に。しかし曲に興味を持った人のほとんどは、そこで同曲を視聴済みになったわけです。そこから2カ月も経ってから公式MVを投入したところで、『ああ、あの曲?』で終わってしまいますよ」
おそらくオリラジ側もこの結果には落胆しているに違いない。しかもこの先、さらに大きな落胆が待っているというのだ。前出の音楽ライターが続ける。
「5月25日には同曲を収録したアルバムが発売され、8月26日には東京・赤坂BLITZでのワンマンライブを控えていますが、2つとも時期が遅すぎるのは明らか。そのころには『PERFECT HUMAN』は過去のネタになっていることでしょう。せめて公式MVは3月に公開し、ワンマンライブはゴールデンウィークに開催すべきでした。ともかくすべてが後手後手に回っています」
所属事務所の吉本興業としては、完成度の高い作品を送り出すことでRADIO FISHのアーティスト性を高める戦略だったのかもしれない。だが、お笑いでも音楽でも大事なのは“旬”かどうか。すでに桜の花びらが舞い落ちたように、彼らの話題性も散ってしまったようだ。
(白根麻子)