フィギュアスケート界のプリンス・羽生結弦選手とテニス界の貴公子・錦織圭選手。世界のトップで争う2人のアスリートだが、世界歴代最高得点まで叩き出した羽生選手がどうやっても錦織選手に届かないものがある。
「それは獲得賞金額ですよ。韓国にキム・ヨナ以外、フィギュアスケートのトップ選手が出てこないのは『稼げないから』と言われていますが、フィギュアスケートはまさに“儲からないスポーツ”なんです。今季、世界最高得点を獲得した羽生選手でさえ、GPカナダ大会の銀メダルで1万3000ドル、NHK杯優勝で1万8000ドル、GPファイナル優勝で2万5000ドルの合計5万6000ドル程度。対して、テニスは単体の試合だけ見ても、先日のメンフィスオープン4連覇の錦織圭選手はこの試合だけで10万9950ドル、14年のUSオープン準優勝の際には145万ドルを獲得しています」(スポーツ紙記者)
フィギュアスケートは費用のかかるスポーツとしても知られており、一流選手にもなれば年間2000万円はくだらないという。経済的に見ると辛いスポーツと言えるだろう。
「国際大会は賞金が出るだけまだましで、全日本選手権はメダルと賞状だけ。それどころか、エントリーした選手全員が参加費1万5000円を支払うのです」(前出・スポーツ紙記者)
世界の第一線で戦うフィギュア選手には、今以上の経済的な支援が届いてもよさそうなものだが。
(芝公子)