全国のボルボ乗りが、その光景に激怒したに違いない。
6月16日に放送された「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の「旧車芸人」企画において、名車ボルボ240の持ち主として登場したジャルジャルの後藤淳平が、他の芸人から「その車は旧車じゃない」とイジられまくるなど無様な姿をさらしたのである。
この回では千原ジュニアやケンドーコバヤシらが登場し、73年式クラウンや79年式セドリックなどの美麗なシェイプをお互いに褒めまくるという展開に。その中で後藤の88年式のボルボ240・エステートには「街なかでたくさん見る」「中古車屋の三角旗が似合う」など散々な言われようだ。だが問題はボルボではなく、それらのツッコミに対してまともに言い返せなかった後藤だったことは明らか。欧州車に詳しい自動車ライターが憤慨した様子で語る。
「ボルボ240は基本設計を66年登場のボルボ140から受け継いでおり、今回登場した他の旧車と比べても遜色のない名車です。街でよく見るという指摘にも、作りが頑丈な証拠だと言い返すことができたはず。しかし、後藤はそんなボルボ240の良さをまったくアピールできず、ただイジられまくるだけでしたから、全国のボルボ乗りは歯ぎしりしていたことでしょう」
ボルボ240を持つ芸人は決して後藤だけではない。ライセンスの藤原一裕はセダンタイプを所有しており、ココリコの田中直樹は2012年3月に『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)にて愛車を披露している。もし彼らがボルボ乗りとして登場していたら、まったく異なる展開になった可能性は大きいはずだ。ここでお笑いに詳しいライターはこう語る。
「後藤は附属高上がりの関西大学出身で、父親は吹田市の市長ですから、芸人としては異例のお坊ちゃん育ちです。32歳の若さでボルボ240を選ぶセンスもお坊ちゃんらしいですし、他の旧車芸人とは車に注ぐ愛情が段違いなんでしょう。おそらく番組側もそんな中途半端さをわかったうえで、イジれる若手芸人が欲しかったのかもしれません」
そんな後藤には今後、同好の士であるボルボ乗りからも冷たい視線が注がれることになりそうだ。
(金田麻有)