スポーツ

明快指南!2016「凱旋門賞」完全ガイド!(2)古馬牡のデータが覆る可能性

20161006p2nd

 歴史的な日本馬初Vを狙うマカヒキに立ちふさがる外国勢も、多士済々。出走予定馬には英ダービー馬や仏ダービー馬もいて、初対決が楽しみだ。現時点で(9月22日現在)秋山氏が真っ先にあげる馬は、ポストポンド(牡5)とファウンド(牝4)の古馬勢だ。前者は今年3月のドバイシーマCで2冠馬ドゥラメンテを破ったといえば、覚えているファンは多いのではないか。2着のドゥラメンテが落鉄していたとはいえ、コースレコードを更新しての快勝だった。

「前走のGI・英インターナショナルSまで、4つのGIを含む6連勝中です。スッと好位を取れる先行力と競馬センスがあり、しまいの決め脚も抜群。そのうえ、馬場状態も問わない。安定感抜群で、最も死角が少ない」(秋山氏)

 後者は昨年の米GI・BCターフの勝ち馬だ。秋山氏がさらに解説する。

「これまで18戦して3着を外したのは、直線でスムーズに馬群をさばけなかった昨年の凱旋門賞だけです。良馬場でも重馬場でも、ペースが遅くても速くても、確実に上位に来る」

 ただ、GIで2着9回と、シルバーコレクターと呼ばれるだけに、連軸向きかもしれない。

 古馬の牡勢は07年のディラントーマス(牡4)の優勝を最後に8連敗中だが、舞台の替わる今回、データが覆っても驚くことはない。

 逆に結果を残してきたのが3歳勢だ。古馬よりも3.5キロ軽い斤量面が有利といわれ(牝馬は牡馬より1.5キロ軽い)、95年の設定以降、3歳馬が16勝で、古馬の5勝を圧倒している。今年の仏ダービー馬・アルマンゾル(牡3)を推すのは、牧野記者だ。

「ダービーは9番人気での載冠でしたが、凱旋門賞へのステップレースの一つ、GI・愛チャンピオンSは最後方からゴボウ抜き。最後にファウンドを競り落とすなど、春先より一皮剥けた印象でした」

 英国ブックメーカーの評価もアップ。単勝17倍から6倍に跳ね上がったものもある。

 秋山氏が注目する3歳馬は、牝馬のラクレソニエールとレフトハンド。今年6月の仏オークス(芝2100メートル)の1着と2着馬だ。前者は今年の仏1000ギニーも制した牝馬2冠馬で、ここまで8戦全勝である。

「3歳牝馬は過去10年で3勝。54.5キロという斤量は魅力ですよね。課題は距離の延長でしょうか」

 ラクレソニエールの鞍上は、日本でもおなじみのC・デムーロ(24)。

「前走後、『余力十分で勝てた。スピードある馬だけに本番が楽しみ』と答え、ライバルを聞かれると、1番人気が予想されるポストポンドの次に『マカヒキ、ハーザンド』と3歳牡馬をあげていた」(前出・牧野記者)

 ラクレソニエールが株を上げたきっかけは、レフトハンドが出走したステップレース、9月のGI・ヴェメイユ賞(芝2400メートル)での快勝だった(ラクレソニエールは不出走)。前出・秋山氏が振り返る。

「(マカヒキが勝った)ニエル賞よりも前半1400メートルが3秒近く速く流れたにもかかわらず、上がり3ハロンは0秒05遅いだけの34秒03。レース全体のレベルは、ニエル賞よりも高かった」

 距離も克服済みで、ある程度、前で競馬ができる点も強みだという。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
3
暴投王・藤浪晋太郎「もうメジャーも日本も難しい」窮地で「バウアーのようにメキシコへ行け」
4
侍ジャパン「プレミア12」で際立った広島・坂倉将吾とロッテ・佐藤都志也「決定的な捕手力の差」
5
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き