40代男性の肥満度は30%を超えるという驚愕のデータがある(厚生労働省「国民健康・栄養調査結果の概要」)。肥満は万病の元。しかし、メタボに悩む日本の中年男性に嬉しいダイエット法があった。
音楽プロデュースからプロダクション経営までマルチに活躍するつんく♂が考案、実践しているダイエット法があるという。それが「おにぎりダイエット」。本人のブログにやり方やレポートが詳しく記されているが、その方法というのが、なんと朝、昼、晩とおにぎりを食べるだけというのだから驚きだ。つんく♂は何度も実践しでおり、短期間で2~4キロほどやせたという。本当に誰でもやせられるものなのだろうか。フードコンサルタントで管理栄養士の萩原千恵子氏の解説を聞こう。
「ご飯が冷めると、含まれているでんぷんが、レジスタントスターチに変化します。レジスタントスターチは糖や脂質の吸収を抑制するうえ、腸内環境を整え、血中コレステロールの上昇を抑える効果がある。このため、太りにくく、空腹を感じにくくする作用があるのです」
このダイエットは冷たいご飯がポイントだそうだが、冷やご飯ばかりではなかなか食欲が湧かないし、続きにくい。ところが具を入れて、海苔で包んだおにぎりなら食欲も湧くし、腹持ちもする。それがこのダイエットの魅力なのだ。
1日1~3合のご飯を朝、昼、晩と3回に分けて食べる。実践する期間は2~3週間。自分の体重の5%ダウンを目安に、ダイエットを行うことだという。この方法を取り入れ2週間で4キロやせたという体験者が語る。
「つんく♂さんのブログを見て始めたけど、好きなご飯が食べられるので楽にやれた。おにぎりの具は梅、おかか、昆布、岩ノリ、ゴマ塩など、シンプルなものを選び、肉類、魚類などカロリーの高い食べ物はNGなど制約はありますが」
明太子マヨ、カルビ、ツナマヨといった具のほか、同時にパスタ、うどん、ラーメン、芋、トウモロコシなどの炭水化物、そしてお菓子を取ることはNGで、おかずの基本は野菜。さらに注意する点を前出の萩原氏がこう言う。
「このダイエット中は体内の調整にエネルギーを使うので、激しい運動もNGです。また、このダイエット法はあくまで短期的なもの。数週間が過ぎたら、少しずつ元の食事に戻していくようにすること」
細かなカロリー計算の必要もなく、忙しい人や自炊の苦手な人でも、コンビニなどでおにぎりとサラダ、味噌汁などを調達し、昼食をおにぎりにすることから始められるだろう。
「期間を置いてこのダイエットを何度か繰り返しているうちに、徐々に太りにくい体になっていきます」(前出・萩原氏)
試してみる価値はありそうだ。
(谷川渓)